【大幅改良】マツダ2復権なるか。販売苦戦の訳は? ロータリーやEVの登場に期待
掲載 carview! 文:ピーコックブルー/写真:マツダ 53
掲載 carview! 文:ピーコックブルー/写真:マツダ 53
>>マツダ2の燃費・スペック詳細はこちら
>>マツダ2のユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
>>マツダ2のグレード詳細はこちら
2023年1月27日、マツダはコンパクトカー「マツダ2」の大幅改良モデルを発表しました。
「好きを探せる相棒」をコンセプトに開発されたという今回のモデルでは、マツダ2の前身である「デミオ」にかつて設定されていたスポーティグレード「スポルト」の名が復活したことが大きなトピックです。
また、ボディカラーとルーフフィルム、ドアミラーの組み合わせにより、全198通りのカラーコーディネーションが選択できるグレード「BD」をラインアップするなど、グレード体系が一新されました。
>>マツダ2の価格・スペック詳細はこちら
>>マツダ2のグレード詳細はこちら
一方、現行のマツダ2は2014年にデミオの名で登場して以来、すでに8年以上が経過しています。
「魂動 -Soul of Motion」による流麗かつ立体的なデザインや、クラス唯一のクリーンディーゼルエンジンをラインナップするなど、マツダ2ならではの強みは健在であるものの、コンパクトカーというカテゴリーのなかでは年々存在感が薄くなっているのも事実です。
実際、2022年の新車販売台数ランキングを見ると、マツダ2は乗用車全体の25位となっています。26位にランクインしているスバル「インプレッサスポーツ」をかろうじて上回ってはいるものの、1位のトヨタ「ヤリス」(ヤリスクロスを含む)、3位の日産「ノート」(オーラを含む)、9位のホンダ「フィット」、23位のスズキ「スイフト」といったライバルの後塵を拝しています。
>>インプレッサの価格・スペック詳細はこちら
>>ヤリスの価格・スペック詳細はこちら
>>ノートの価格・スペック詳細はこちら
>>フィットの価格・スペック詳細はこちら
>>スイフトの価格・スペック詳細はこちら
また、インプレッサスポーツはすでに新型が発表されており、2023年はさらに上位にランクインすることが予想されます。大幅改良が行われたとはいえ、こうした強力なライバルに対しマツダ2が対峙するのは決して簡単なことではありません。
さらに、マツダのラインナップのなかでもマツダ2の存在感は薄れつつあります。かつてはマツダ車のなかで最量販車種だったマツダ2ですが、2022年には中型SUVの「CX-5」にその座を奪われています。
>>CX-5の価格・スペック詳細はこちら
>>CX-5のユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
マツダ2が苦戦している背景にはいくつかの要因がありますが、そのひとつがハイブリッドモデルが設定されていないという点です。
コンパクトカーを求めるユーザーの多くは燃費を重視すると言われていますが、マツダ2の燃費はクリーンディーゼル車でも19.2km/L~21.6km(WLTCモード)となっており、30km/Lを超えるヤリスやフィットのハイブリッドモデルと比べると、燃料代の安い軽油を使用することを差し引いても、数値上は見劣りしてしまいます。
>>ヤリスハイブリッドの燃費・スペック詳細はこちら
>>フィットハイブリッドの燃費・スペック詳細はこちら
また、独自のインフォテイメントシステムである「マツダコネクト」の使い勝手や、後部座席の居住性の低さなど、ユーザーからはマイナスの声も聞かれます。
このように、マツダ2のデザインと走りはライバルをしのぐものがある一方、コンパクトカーに求められる経済性や実用性という点が課題となっているのが実情です。
こうした課題を根本的に解決するためには、やはりフルモデルチェンジを行うしかありません。
現時点では、マツダ2の次期型に関する公式なアナウンスはありません。しかし、2023年1月13日に欧州で公開されたロータリーエンジンを組み合わせた新開発のハイブリッドシステムは、次期マツダ2の姿を占うものとなりそうです。
>>【ロータリー復活】MX-30 R-EV公開。発電に特化、PHEVとして登場
「e-SKYACTIV R-EV」と名付けられたこのハイブリッドシステムは、発電専用のロータリーエンジンから得られた電力を用いてモーターを駆動します。今回発表された「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」では、17.8kWhのリチウムイオンバッテリーを採用し85kmのEV走行を可能としているほか、ロータリーエンジンのための50Lの燃料タンクが組み合わされています。
>>MX-30の価格・スペック詳細はこちら
>>MX-30のユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
この新開発のハイブリッドシステムは、ロータリーエンジンを採用することによるコンパクトな設計を特長としており、次期マツダ2などへの搭載も期待されます。
ただ、MX-30よりもコンパクトなマツダ2に搭載するためには、プラットフォームを大きく変更する必要があると見られます。
しかし、マツダはCX-60に代表される新世代のラージ商品群の投入を進めており、コンパクトカーのラインナップを拡充することで販売台数を増やすという戦略は、現在のマツダとは真逆のものです。そうなると、マツダ2は、当面の間は現行型を“延命”し続けるしかありません。
>>CX-60の価格・スペック詳細はこちら
>>CX-60のユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
一方で、マツダ2には東南アジアや南米などの新興国での需要もあるため、すぐに生産終了となる可能性は低いと見られます。実際、マツダ2と同じプラットフォームを採用している「CX-3」は2022年8月をもって国内生産を終了し、タイ生産へと切り替えられています。
>>CX-3の価格・スペック詳細はこちら
>>CX-3のユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
新興国で生産されたコンパクトカーの日本導入は、日産「マーチ」や三菱「ミラージュ」などの事例がありますが、両車とも日本での販売を終了してしまいました。
マツダ2も新興国からの輸入となれば、国内のユーザーにとっては魅力の薄いモデルとなってしまうかもしれません。
いずれにせよ、今回マツダ2が大幅改良されたことで、今後1~2年は現行型が継続することが確定的となりました。それ以降については、ハイブリッドシステム「e-SKYACTIV R-EV」の搭載や、開発中の「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」の商品として、2025年以降に登場することがマツダ2存続のカギとなりそうです。
>>マツダ2の燃費・スペック詳細はこちら
>>マツダ2のユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
>>マツダ2のグレード詳細はこちら
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
ホンダの斬新「4人乗りハッチバック」がスゴかった! 小泉元首相も乗った“画期的システム”搭載の「FCX」とは?
上質感とスポーティさが際立つカラーリングが魅力的! ホンダのスタイリッシュスクーター「Dio110」シリーズが新色をまとって登場
ピレリ、F1プレシーズンテストのタイヤ配分発表。35セットの選び方からテストの狙いが見える?
中央道「長大トンネル」が1車線に 長野‐愛知で長期交通規制 工事で最大18kmの渋滞を予測
1車両あたり約30秒で測定、三洋貿易のEVバッテリー診断機
ミニバンの帝王、もはや敵なし──新型トヨタ・アルファードPHEV試乗記
レーシングブルズ、F1参戦5年目の角田裕毅は「チームリーダーとして今季のプランに欠かせない存在」本人も自信示す
乃木坂46の隠れた名曲「シークレットグラフィティー」に隠された秘密? 秋元康が描く1950年代の米国クルマ社会! なぜ「Tバード」と「ダイナー」なのか?
日産「新型エクストレイル」登場へ!? 新ハイブリッド搭載? 精悍顔に進化? PHEVモデルは全くの別物!? 新型「ローグ」予告で「人気SUV」はどうなる?
やっぱり便利! コンビニごはん! 滞在先のマレーシアとタイの陳列棚は?
カーメイト、現行「N-BOX」専用電源ソケット発売 2連ソケットとUSBポート2つ
キャデラックF1、コルトン・ハータがドライバー最有力? 相談役マリオ・アンドレッティ「彼は素晴らしい候補」
【あの頃、あいつが最強だった】1989年型日産「R32型スカイライン GT-R」栄光はまたやってくるのか?
ボンボンや奈良漬で酒気帯びや飲酒になるの? 微量でもチェッカーが作動してトラブルになる事例とは
【クルマのコスト節約術】自分で出来るカーメンテナンス3選 DIY交換時の“ツボ”はここだ!
“世界の人気車”なのに販売50位に失速。トヨタSUVの大黒柱「RAV4」に何が起きているのか?
【本当はどうなの?】現行型「プリウス」購入者はデザインや走りを高評価…先代にはなかった不満も
【悲願のHV化】レクサスの新旗艦SUV「LX 700h」がついに北米ユーザーのもとへ。日本の金持ちもソワソワ熱視線!
2代目「NSX」はなぜヒットしなかったのか? 理由は“意識高い系”の技術とブランディングだった
【あの頃、あいつが好きだった】1988年型日産「シルビア」美しきスペシャルティクーペはしなやかな走りが魅力
【実際どうなの?】レクサス「LBX」ユーザーの過半が満点評価の大絶賛! 本当に死角は存在しないのか?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!