2000GTやGT-Rは当たり前。ベレットGTR、FTO、ミラTR-XX…アメリカで日本のカルトカーに脚光が!
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 19
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 19
春にフロリダのアメリアアイランド、夏に西海岸のぺブルビーチでそれぞれ開催されるクラシックカーコンテストはアメリカのみならず世界各国から注目されている大イベントである。私がこれまで取材した経験から言えばアメリアアイランドはぺブルビーチと比べるとやや庶民的な雰囲気を感じる。
とは言え並行して開催されているオークションでは今年、タルボ・ラーゴ・ティアドロップT15-C-SSが1242万ドル(約16億円)、さらにシェルビー トヨタ2000GTは253万5000ドル(約3億3000万円)と、我々一般庶民の金銭感覚を超える取引が行われている。コンクールの内容もトップクラスで、今年の大賞は1934年のデューゼンバーグ・コンバーチブル・クーペだった。
そして前述したシェルビーによって仕立てられた特別な2000GTに見られるように、近年、日本製の古いスポーツカーが注目されるようになってきた。
今年のアメリアアイランド・コンテストの公式カタログにも「日本のレアスポーツカー」と題した特集が組まれ、「トヨタ 2000GT」はもちろん、ここ数年注目されている「日産 スカイライン GT-R」「ダットサン フェアレディZ」「ホンダ S600」「トヨタ S800」に並んで「日野 コンテッサクーペ」や「いすゞ ベレットGTR」「マツダ コスモスポーツ」などが取り上げられている。
>>新型日産 フェアレディZのカタログ情報をチェックしてみる
驚いたのはザ・リッツ・カールトンのゴルフコースを使った展示会場に、米国でヒットした「ダットサン フェアレディZ」はもちろん、ここ数年北米に多く輸出されている「スカイライン GT-R」(R34)、「トヨタ スープラ」(ただし右ハンドルの日本仕様)、「MR2」、「S800」(左ハンドルの沖縄仕様)などのトヨタ勢や、「ホンダ S600クーぺ」、「ホンダ CR-X」などの常連が並んでいたのだ。
それだけはない。時間が経つにつれて「日産 フィガロ」、「ミツビシ FTO」、「ベレット GTR」「シビック35XTセダン無限仕様」、「ダイハツ ミラTR-XX アバンツァートR」などというカルトなクルマまでが並んだ。
1995年製のこのダイハツ ミラには放射線量測定済のステッカーが貼られており、日本を離れたのは2011年直後だと思われる。残念なことに装着されている怪しげな日本風ナンバープレートから分かるように、エンジンルームには後付けの社外ターボやエアクリーナーなどが組み込まれ、オリジナルを保っているとは言い難く、ボディやインテリアのコンディションも決して良い状態ではなかった。
これまで一般の日本車は消費財という扱いがなされてきたが、2000年に入って映画「ワイルドスピード」に「スカイライン GT-R」や「アキュラ インテグラ」「トヨタ スープラ」「ミツビシ エクリプス」「マツダ RX-7 」「スバル インプレッサSTI」などのスポーティカーが登場して以来、カルトな存在として見られるようになった。
>>現行型 スバル WRX S4のカタログ情報をチェックしてみる
それでも残念ながら“消費財的”な使われ方がほとんどで、オーナーが変わるごとに改造され、オリジナルを求める「クラシック」な存在にはなれなかった。現在でも北米で見られる多くの和製スポーツカーは見るも無残な状態である。こうしたクルマの多くは消滅してしまうだろうが、それでも今回のコンクールに持ち込まれたモデルは、工業的文化遺産として長く語り継がれるに違いないし、そうありたいと願うばかりである。
今年のアメリアアイランドにはBMWM社の50周年を祝うイベントで2001年製の「Z3Mクーペ」を駆ってBMW北米工場のあるスパータンバーグから600kmのグランドツーリングを敢行した。
実はこのZ3Mクーペにはちょっとした思い入れがあった。私は昔からシューティングブレーク風のスポーツクーペが好きで「MGB GT」や「S600クーペ」を所有していたことがあった。Z3Mは「運動靴」と揶揄されるほどカッコウが悪かったのだが、それでも私は気に入って購入を考えていたところ、貯金をしている4年間に生産が中止されてしまったのだ。
ラグナセカブルーの試乗車は私が欲しかった色で、オドメーターはわずか9000マイルと状態が素晴らしかった。さすがにETCやナビは装備されておらず、まさにノーコネクテッドで何度か道に迷ったが、3.2リッター直列6気筒325馬力と354Nmを発生するS54スポーツエンジンは、自然吸気ならではのパワー特性で私を終始ワクワクさせてくれた。
もちろんノントラブルでゴールイン、無事トランスポーターで博物館へ戻っていったが、後ろ髪を引かれる思いで一杯であった。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
ブサイク過ぎる… 傑作「シャーマン」戦車ファミリーの“異端児” 頭でっかちのヘンテコになったワケ
ホンダ新型「CB1000F」コンセプト初公開で反響殺到!「これ欲しい」「もう出して!」と高評価の一方で「メーターが残念…」の声も!? “昭和感”すごい「丸目レトロ」な最新バイクとは!
ヴェルサーチェを体現する「メデューサ」に目が釘付け!? ふたつのクロノグラフがスポーティさとエレガンスを感じさせる理由とは
デンツァ『N9』…BYD傘下ブランドの高級SUVは3モーター搭載[15秒でわかる]
ソニー・ホンダ、サンフランシスコのショッピングモールに「アフィーラ スタジオ」 期間限定で開設
今季GT500の数少ない変更点“モノコック”。「一番心配してたけど、問題ない」と王者au TOMS……ただライバルとの差は縮まる?
ヤマハ『トレーサー9 GT+』新型を先行公開! AT免許で乗れる「Y-AMT」搭載で快適ツーリング…東京モーターサイクルショー2025
富士公式テストに登場したGreen Brave GR Supra GTの外観が新カラーとともに変化
超低音が前に出てくる! カーオーディオ玄人も実践する位相チューニング術[低音強化のススメ]
F-47の実証機 実はかなり前から“こっそり”飛んでいたことが明らかに 米研究機関が発表
バージョンアップ! 臨場感を持って体験、マツダミュージアムが4月1日に再オープン
【第52回 東京モーターサイクルショー2025出展速報】ショウエイ/ヨシムラ/アライ ブース
【覚えてますか?】マニアックすぎて売れなかった三菱「スタリオン」はポルシェを研究して生まれた高性能マシンだった
【日本もなんとかなれ】トヨタのBEV「bZ4X」がノルウェーで最も売れたクルマとなった“なるほど”な理由
【メルセデスやBMWが投げ売り】BEV市場の地盤沈下で輸入ブランドの“ほぼ新古車”がほぼ半値に
新型「マカン」日本発表イベントが増上寺で開催。“ミスターマカン”が語るその魅力とフル電動化のメリット
ホンダの大黒柱「フィット」はなぜ苦戦中なのか? 答えは市場の変化と開発コンセプトの両方にある
世界を驚かせた“オラオラ顔”が少しマイルドに。BMWの新世代BEV「iX」は改良でどうなった?
【ビッグニュース】F1ドライバー角田選手のレッドブル入り確定! 日本人初のトップチーム入りが実現。次戦日本GPから参戦
ホンダ「フリード」ガソリンモデル改良 価格改定で約10万円アップ、ハイブリッド車と同じ塗装を採用
今やMT車のメリットは「運転が楽しい」以外に存在しない…それでもMT車が無くならない明確な理由
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!