マツダの人気SUV「CXシリーズ」、それぞれの〇と×。“いま買い”はこれ!
掲載 carview! 文:ピーコックブルー/写真:マツダ 255
掲載 carview! 文:ピーコックブルー/写真:マツダ 255
マツダのSUVは、ほぼすべてが「CX」という記号と数字の組み合わせで表されています。「C」は「クロスオーバー」、「X」は「スポーツカー」を表しているとされており、2006年に発売された「CX-7」ではじめてこの記号が用いられました。
2023年6月現在、マツダのラインナップのなかで「CX」を冠するものは、「CX-3」「CX-30」「CX-5」「CX-8」そして「CX-60」の5つです。それぞれサイズや価格帯が異なるモデルではありますが、それぞれの特徴を比較するとともに、どのモデルが“いま買い”なのかを考えてみたいと思います。
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マツダの「CX」シリーズのなかでも、エントリーモデルに位置するのがCX-3です。
コンパクトなサイズでありながらマツダらしい上質な内外装が魅力のSUVですが、クラス唯一のディーゼル車をラインナップしている点も大きな特徴です。
一方、ライバルと比べ、価格がやや割高である点や後部座席の居住性が低い点などがデメリットとして挙げられます。また、年次改良は行われているものの、2015年の登場以来一度もフルモデルチェンジが行われておらず、いくつかの機能や装備で古さが目立ちます。
また、CX-3は、現在ではタイ工場からの輸入というかたちが取られています。価格や品質は大きく変わらないものの、2023年5月現在の納期が4~5か月程度となっており、国内で生産しているそのほかのモデルよりも長納期となっているなどの点に影響が見られます。
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こうした点を考慮すると、いまCX-3を選ぶ必要性は薄いというのが実際のところです。
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次にCX-30を見てみましょう。2019年に発売を開始したCX-30は、CX-3とCX-5の中間サイズのSUVです。
欧州をはじめとする海外市場でも展開されているグローバルモデルですが、都市部でも取り回しがしやすく、ほとんどの機械式駐車場に収まる全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mmというボディサイズなど、日本のユーザーニーズを色濃く反映した使い勝手の良いモデルであることが特徴です。
CX-30のパワートレインには、ガソリン(「e-SKYACTIV G」)とディーゼルに加えて、「e-SKYACTIV X」というマツダ独自のハイブリッドが用意されています。内燃機関の魅力と高い燃費性能を兼ね備えたという「e-SKYACTIV X」ですが、実際には通常のガソリン車と大きな差はなく、使用燃料もハイオクであることからユーザーからの評価は芳しくないようです。
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デザインや機能面では高い水準にあるCX-30は、いま購入しても大きな不満を感じることはないでしょう。ただし、検討する際にはパワートレイン選びがポイントになりそうです。
「CX」シリーズの中核をなすCX-5は、マツダの大黒柱的存在のSUVです。グローバルでも人気の高いモデルだけに、内外装のデザインやハンドリング、燃費性能や安全運転支援システムなどを含めた総合力の高さが魅力です。
現在販売されている2022年モデルでは、特別塗装色の「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」が追加されているほか、Apple CarPlayへのワイヤレス接続機能も追加されています。
CX-5は、手頃なサイズ感や価格、バリエーション豊かなグレード展開であることに加え、納期も1~2か月と比較的早いことから、多くのユーザーにとって検討のしやすい1台と言えます。
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一方、現行モデルは2017年に登場しており、2024年~25年にかけてフルモデルチェンジされることが予想されています。CX-5はマツダの最重要モデルのひとつであるため、特にフルモデルチェンジの際にはあらゆる部分が刷新されることが期待されています。
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また、すでに欧州で発売している2023年モデルでは、マイルドハイブリッドシステムの「e-SKYACTIV G」が搭載されており、2023年内にも日本へと導入される見通しです。
「失敗をしないモデル」という意味では現行モデルがオススメですが、新しいものに魅力を感じる場合は、2023年モデルや次期モデルの登場を待つというのもひとつの手かもしれません。
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現在販売されている「CX」シリーズのなかで、唯一の3列シート採用モデルがCX-8です。
ミニバンをラインナップに持たないマツダにとって、CX-8は多人数乗車が可能な唯一のモデルであり、3列目シートの快適性は国産3列シートSUVのなかでもトップクラスです。
また、2017年の登場時点ではマツダのフラッグシップSUVという位置づけであったことから、「CX」シリーズのなかでも特に上質な内外装を備えている点も特徴です。
CX-8は、実用的な国産3列シートSUVという唯一無二の特徴を持っているため、そうしたモデルを求めるユーザーから安定した人気を誇ってきました。発売からやや年月が経過してはいるものの、年次改良によってしっかりとアップデートされており、大きなデメリットは見当たりません。
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ただし、CX-8はまもなく生産終了になるというウワサがあります。その理由は、同じく3列シートSUVの「CX-80」が近い将来に国内販売されることが明らかにされているためです。
CX-80はCX-8とターゲットユーザーがほぼ重なると見られ、ラインナップの整理が行われることが予想されています。現時点ではCX-80の詳細は明らかにされていませんが、国産3列シートSUVを検討しているユーザーはCX-80の登場を待ってみても良いかもしれません。
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一方、CX-80ではなくCX-8がほしいというユーザーは、できるだけ早くオーダーするのが吉と言えそうです。
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「CX」シリーズの最新作にして、現時点ではマツダのフラッグシップSUVに君臨しているのがCX-60です。
マツダの新世代「ラージ商品群」の第1弾として2022年9月に発売されたCX-60は、堂々たるボディと上質な内外装を持っていることに加えて、多彩なパワートレインが設定されていることも魅力です。
そんなCX-60ですが、ユーザーからは特に「足の硬さ」について賛否両論の評価が寄せられています。
一般的に、マツダのSUVはほかのブランドのSUVに比べてサスペンションが硬いとされていますが、CX-60は他ブランドからの乗り換えが多いことから、特にそうしたユーザーから「足が硬い」という評価を受けることが多いようです。
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マツダは、そうした市場からのフィードバックを年次改良で修正することで知られています。そうした点を考慮すると、いずれ登場する2024年モデルを待つというのもひとつの手です。
ただ、そうした「足の硬さ」があまり気にならないユーザーがいるのも事実です。最初の年次改良では大きな改良が行われないことがほとんどであるため、実際に試乗してみて大きな不満を感じないのであれば、いますぐ購入するほうが良いかもしれません。
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