ベーシック~超マニアックまで多彩な駆動系を揃えた新型トヨタRAV4はどれを選べばいいのか?
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
約180カ国で販売されるトヨタの世界戦略車「RAV4」が、3年ぶりに日本で復活する。日本でも本格的に火がついたSUV人気を受け、5世代目となる新型RAV4が出たこのタイミングで、改めて「C-HR」「ハリアー」「ランドクルーザー」のラインアップにRAV4が加わった。
具体的には、アーバンスタイルのハリアーはジャンルが違うし、C-HRよりボディサイズやタフ感がほしいし、とはいえランドクルーザーほどの走破性や豪華さは必要なく、ギアとして使い倒したい、といったニーズがターゲット。スバルなら「フォレスター」、日産なら「エクストレイル」を狙い撃ちする、トヨタの“後出しジャンケン”というわけだ。その中身は、激戦区であるミドル級SUVの猛者達が相手とあって、用意周到ともいえる仕上がりになっていた。
まずは外装デザイン。ノーマルもいいが、押し出し感や力強さを強調したアドベンチャーが面白い。ドレスアップの素材としても、エアロパーツ風のモデリスタバージョン=都会派から、無骨感やタフさを出したTRDバージョン=オフロード派まで似合う、カメレオン的なキャラクターをもっている。
ウィンカーレバーのしっとりした操作感や、エアコン温度調整ダイヤルやドアハンドル内側に手触りのいいゴム素材が使われるなど、実際に使って感じる内装の質感も高い。
動力はカムリにも積まれる2.5Lガソリンハイブリッドと、発進ギア付きダイレクトCVTを採用する高効率2.0LガソリンNAエンジン。どちらもFFと4WDが選択可能で、4WDにいたっては全部で3種類も用意される。
走り出しても上質さは健在だ。カムリから使われている新世代プラットフォームの効果もあるが、乗り味がしっとりしている。特にハイブリッドの電動ドライブは高級車レベルに達しており、それをエアサスペンションや電子制御サスペンションを使わない、ドノーマルのコイルスプリングサスで実現しているのは驚きだ。
懸念点は全幅が1855mmもあること。ワイドな車幅は室内や積載スペースが広く、スタンスが広がるので走行中の安定感や姿勢変化の少なさにも繋がるが、狭い道では気を遣うだろう。
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