スーパーハイトに迫る売れ行き! ワゴンRスマイルとムーヴキャンバスの〇と×
掲載 carview! 文:山本 晋也 106
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軽自動車といえば「ホンダ N-BOX」に代表されるスーパーハイトワゴンが売れていると認識しているかもしれません。たしかにN-BOXのほか、「ダイハツ タント」や「スズキ スペーシア」といった全高1700mm以上で広いキャビンをもつ軽スーパーハイトワゴンは人気の中心です。
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実際、2022年の軽乗用車販売ランキングにおいてトップ3はスーパーハイトワゴンが占めています。しかし、トップ5まで広げてみると、4位は「ダイハツ ムーヴ」、5位には「スズキ ワゴンR」といった全高1600mm台のハイトワゴンがランキングに顔を出します。
販売台数を見ても、タントとムーヴの差は1万台ちょっとで、かなり肉薄しているのです。
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●2022年 軽乗用車 通称名別販売ランキングトップ5
1位 ホンダ N-BOX|20万2197台
2位 ダイハツ タント|10万7810台
3位 スズキ スペーシア|10万0206台
4位 ダイハツ ムーヴ|9万4837台
5位 スズキ ワゴンR|8万2213台
※全国軽自動車協会連合会調べ
かつてはワゴンRが日本一売れている軽自動車であるなどハイトワゴンの全盛期もありましたが、近年はスーパーハイトワゴンに押されているというのが通説でした。なぜ、ムーヴとワゴンRはランキング上位に食い込んできているのでしょうか。
その理由としては、いずれのモデルにもスライドドアのバリエーションが用意されていることにあることが挙げられます。
2021年夏に生まれた「ワゴンRスマイル」と2022年夏に2代目へとフルモデルチェンジした「ムーヴキャンバス」が、ルーフの長いスラっとしたプロポーションに、後席スライドドアの利便性をプラスしたパーソナル感の強いハイトワゴンとして一定の人気を集めていることは、クルマ好きの人には知られているところでしょう。
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全高はムーヴキャンバスが1655mm、ワゴンRスマイルは1695mmと若干異なりますが、使い勝手としては大きな違いはないといえます。
スターティングプライスは、ワゴンRスマイルが130万円を切っているのに対して、ムーヴキャンバスは150万円弱からの設定となっているため、ワゴンRスマイルのほうが買いやすいようなイメージもあります。
パワートレインについては、ワゴンRスマイルの上級グレードはマイルドハイブリッドとなっていますが、ムーヴキャンバスはコンベンショナルなガソリンエンジンです。ただしムーヴキャンバスにはターボエンジンの設定があります。高速道路や山道を走る機会が多いドライバーは頼もしいと感じるかもしれません。
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高速道路で役立つ渋滞対応ACC(追従クルーズコントロール)は、ワゴンRスマイルとムーヴキャンバスともに上級グレードにオプション設定となっています。当然、歩行者を検知するAEB(衝突被害軽減ブレーキ)は両車とも標準装備で、トータルの先進運転支援機能は互角といえます。
どちらも丸目ヘッドライトによる可愛らしいルックスなのは共通している部分で、ノンターボのエンジンでFFの中間グレードは、いずれも150万円弱の価格。スタイリングの好みで選んでも同等予算で狙えるガチンコのライバルです。
>>ムーヴキャンバスのグレードごとの価格や詳細情報はこちら
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>>ワゴンRスマイル(ハイブリッド)のグレードごとの価格や詳細情報はこちら
このようにライバル関係のモデルがあると、そのカテゴリーは活性化するものです。ムーヴキャンバスにワゴンRスマイルというライバルが誕生したことで、軽ハイトワゴンの市場が盛り上がっているのでしょう。
ユニークな装備としてはムーヴキャンバスの「ホッとカップホルダー」があります。これはホットドリンクの温度をある程度キープできるというもので、寒い時期にはありがたい装備となるものです。

<写真:ムーヴキャンバスのホッとカップホルダー>
ワゴンRスマイルには、初代ワゴンRの特徴的装備だった「助手席シートアンダーボックス」が備わっているのは見逃せません。後席ヒンジドアの標準的ワゴンRとはまったく異なるクルマに見えますが、しっかりとワゴンRの伝統は受け継いでいるのです。

<写真:ワゴンRスマイルの助手席シートアンダーボックス>
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