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【目指すは80年代並】スズキの技術戦略に世界が震える理由。肝が据わっているのは日本メーカーだ

【目指すは80年代並】スズキの技術戦略に世界が震える理由。肝が据わっているのは日本メーカーだ

スズキ アルト ※現行モデル(9代目、2021年~)

“軽量化”は自動車技術でも最も難易度の高い挑戦

国産車及び国産メーカー推しのみなさんこんにちは。理系なクルマ好き諸氏の間でここ最近ちょっと話題になったニュースと言えば、7月17日に発表された「スズキの技術戦略説明会」であります。

トピックとなる技術の柱はいろいろあるのですが、今回はあんまり理系ではない担当でも驚いた“軽量化”に話題を絞りつつ「最近のクルマはどうなってるの?」的な背景をお伝えしましょう。

というわけでお題は「次のアルトを現行モデルより100kg軽量にする」というスズキの予告。一見地味に聞こえるかもしれませんが、実はクルマの開発でも最も難易度の高いチャレンジの一つが軽量化なのです。

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思いつくままにその理由を挙げていくと…まず、衝突安全性能の評価基準が年々厳しくなっているため、丈夫で乗員を守る余裕のあるボディを作るために重量やサイズは増加中。

そして事故そのものを防ぐための先進安全機能も年々高度になり、そのためのデバイスが増加中。

さらに燃費や排ガスを抑えるといった環境性能を高めるための、ハイブリッド機構や排ガス浄化装置といったデバイスも年々増加中といった具合に、新しいクルマであればあるほど重くなる傾向があるからです。

ちなみに一般的な軽自動車の重量を、ボディタイプ別なんとなく書き出してみると…
・軽スーパーハイトワゴン|900~1000kg前後
・軽ハイトワゴン|700~900kg前後
・軽ハッチバック|650~800kg前後

…といったところが平均的な重量分布ではないでしょうか。軽より一回り大きな登録車のベーシック車種であるBセグメントのコンパクトハッチバックの重量のイメージは下記などとなっています。※「ノート」が重いのはフルハイブリッドのためで、他3モデルはガソリン車の重量。
・スイフト|910kg~
・ヤリス|940kg~
・フィット|1080kg~
・ノート|1230kg~

そんな中、最もベーシックな軽ハッチバックに属する現行のアルトの重量はというと…
・アルト(現行モデル、9世代目)|680kg~

…ベーシック車種の多いハッチバックでも、「ミライース」(650kg~)に次いで、アルトと「ラパン」が軽いという感じになっています。

その現行型アルトからさらに100kg軽いとなると580kg~ということになり、次期型の10代目アルトは大胆な軽量化で話題となった先代の8代目アルト(620kg~)を飛び越えて、なんと7世代も前の3代目アルト(1988年~)に並ぶのだとか。

>>初代、3代目、先代、現行型アルトをギャラリーで見る

88年の軽自動車と言えばまだエアバッグも装備されず、90年代後半からようやく登録車への採用が始まる衝突安全ボディや、前述した様々なデバイスもほとんどが未装着の状態。もちろん、軽くてエコだから安全装備等は基準以下でも良いということはあり得ず、次期型アルトは現行型よりさらに高度な最新の安全装備や環境装備が求められるのは必至です。

(次のページに続く)

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みんなのコメント

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  • 2024/8/14 09:20

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    時代に合わせ商品としてのアルトの使命を今一度原点に立ち帰り見直すということですかね
    機能部品の質量減は部品共通化から容易ではく、そうなると部品点数減と嵌合構造変更のアプローチでしょうか
    開発者は大変でしょうが、側から見たら非常に興味深いです
    是非実現下さい
  • 2024/8/14 12:23

    違反報告

    車を軽く作るのは運動体としてはエネルギー消費も少なくなって運動性能もよくなっていいことだらけなんだけど、衝突した時のことを考えると不利にしかならないのよね…
    軽く作った上で、安全性をいかに確保するのか。そこがある程度クリアできれば軽自動車のイメージ全体が変わり得るので、ぜひ頑張ってほしい。
  • 2024/8/14 12:09

    違反報告

    自社の持つ強みが何なのかを知るメーカーは、軸がブレずにこの先に何をやるべきかは見えているんだなと。
    日本の自動車メーカーで最後まで残るのはトヨタとスズキと言われる理由が府に落ちる最近の流れだね。

    その昔、章夫シャチョーと修カイチョーが対談した際に「スズキの軽量化技術は、ウチ(トヨタ)でも真似ができない」と舌を巻いていたのを思い出します。

    どの時代でも「軽さ」と「燃費」は常にクラストップ、価格はお手頃と、庶民の味方であり続けるスズキ。かつて打ち出した「小さな車、大きな未来」のキャッチコピーが、そのワードが世に出て数十年経った今でも色褪せず、粛々と同じスタンスで新しいモデルを世に出しつづけているのは凄いですね。

    昔からしっかりユーザーからの声も吸い上げ、商品に反映し続けてきたスズキ、これからもお客さまファーストのモノづくりであってほしいメーカーです。

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