【目指すは80年代並】スズキの技術戦略に世界が震える理由。肝が据わっているのは日本メーカーだ
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:スズキ 44
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ちなみにドイツのコンパクトカーがどうなっているのかもチラ見しておくと、すでに生産が終了しているVWのスモールカー「up!」で900kg台前半。VWの次期主力スモールカーと目される「ID.2」はBEVなのでバッテリー重量がかさむことからも1400kg前後~になることは避けられそうにありません。
では次期型アルトはどうやって軽量化するのか? 当然、新素材や新構造などの開発も必要とされるはずですが、例えばカーボンやチタンといった我々素人でも思いつく素材は高価で生産性も低く、大衆車には向くとは思えません。
それこそあらゆる技術や合理化を総動員しつつ、それらに加えてボディ骨格を極限までシンプルにする、機能を見直して不要な機器を断捨離するといった、言わば雑巾を絞るような総力戦となるのは明らかです。
それでも重量が軽ければ、エンジンもモーターも小さくて良く、資源やリサイクルへの負担も少なく、クルマだけではなく道路や埋設された水道管やガス管へのダメージも小さくなります。スズキによれば車重が200kg軽いと、その分材料は少なく、製造時のエネルギーは20%少なく、走行に必要なエネルギーも6%少なくて済むのだとか。
こうした企業哲学は「小・少・軽・短・美(しょうしょうけいたんび)」というスズキの行動理念として謳われていて、響きからして日本っぽいというか、ど根性論みたいという皮肉も飛んできそうな気もしますが、猛暑と地球温暖化の関係がいよいよ否定できなくなりつつある昨今、その重要性は日に日に増していると言っても過言ではないでしょう。
これまではメディアの論調も含めて“エンジン車を廃止すること”こそがクルマ界における温暖化対策の唯一の切り札であるかのように喧伝されてきたわけですが、ここへ来てトヨタのマルチパスウェイ(脱炭素に内燃機関を含む様々なパワートレーンの合わせ技を用いる)に代表されるように、“BEV絶対論”で見落とされてきたハイブリッドの長所やエンジンの効率の良さなどが再評価されていることも、スズキの戦略につながるものがあります。
もちろん、今後はこうした日本式の小・少・軽・短・美なクルマが唯一の正解になるという極端な話でもありません。大前提として文化や生活のレベルに応じて超高級車やスーパースポーツも含む様々なクルマが存在することは重要なテーゼで、それぞれが実現可能な進化を目指すというスタンスにこそリアリティがあるというのは、多くのクルマ好き諸氏が信じるところでもあるでしょう。
とはいえ“将来の世代に持続可能な環境を残すための有望なソリューション”として、日本メーカーの得意とするクルマの軽量化に、今後も注目であります!
(終わり)
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