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トップ・オブ・ベントレー ミュルザンヌ海外試乗

80年ぶりのピュア・ベントレー

いよいよ真打ちの登場だ。ミュルザンヌ。実に80年ぶりとなるピュア・ベントレーの登場である。

1931年にロールス・ロイスに吸収されて以降、歴代のベントレーはどれもロールス・ロイスをベースに生み出されてきた。これまでフラッグシップとして君臨してきたアルナージ・シリーズも、基本となるハードウェアは紛れもなくその流れを汲むモデルだった。

1998年、BMWの傘下となったロールス・ロイスと袂を分かち、フォルクスワーゲン・グループに入って以降も、新体制下で最初のモデルとなったコンチネンタルGTを車体やエンジンの基本部分をグループ内から調達することで生み出す一方で、そのフラッグシップに関しては、すぐに刷新することをしなかった。一時BMW製となっていたエンジンこそ、すぐに伝統のV型8気筒6.75リッターOHVへと戻されたが、基本骨格は徹底的なリファインを受けながら使われ続けてきたのだ。

従来、ロールス・ロイスとベントレーを生産していたクルー工場を引き継いだのはベントレーであり、その意味で時間的猶予があったこともあるだろう。しかし、それはやはり新しいベントレーのフラッグシップがどうあるべきかを、じっくり、じっくりと時間をかけて検討してきた結果であるに違いない。

そうして登場したのが昨年8月のペブルビーチ・コンクール・デレガンスの会場で初公開されたミュルザンヌ。見ての通りの意欲作である。

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