絶妙ポジションで実は敵ナシ!? クラウンスポーツは世界で受け入れられるのか
掲載 carview! 文:ピーコックブルー/写真:トヨタ自動車 88
掲載 carview! 文:ピーコックブルー/写真:トヨタ自動車 88
2023年4月、トヨタは新型「クラウンスポーツ」を2023年秋にも発売予定であることを明らかにしました。
合わせて、インテリアデザインに加えて、パワートレインにはHEVとPHEVが用意されること、駆動方式はいずれも4WDであることなども明かされています。これにより、すでに公開されているエクステリアデザインやボディサイズなどと合わせて、クラウンスポーツの姿がかなりはっきりと判明してきました。
>>クラウン残り3台に新情報! 次はスポーツとセダン、一部スペックや発売時期判明
>>クラウン4兄弟。世界は「エステート」、日本は「クロスオーバー」が本命な理由
全体的に低くワイドなスタイリングのクラウンスポーツは、SUVというよりもハッチバックに近いシルエットを持っています。一方で、一般的なハッチバックに比べてボディサイズが大きく、その点で言えばSUVの一種と見るのが妥当なようにも思えます。
すでに発売されている「クラウンクロスオーバー」と比べると、クラウンスポーツは全長が約220mm短縮されており、約110mm短縮されたホイールベースと合わせて、よりクイックなハンドリングを持っていることがうかがえます。
>>クラウンスポーツってどんな車?ボディサイズなどの情報はこちら
>>クラウンスポーツの気になる点は? みんなの質問はこちら
>>クラウンクロスオーバーってどんな車? 価格やボディサイズはこちら
>>クラウンクロスオーバーの気になる点は? みんなの質問はこちら
5月には一般ユーザーや報道関係者による試乗会も開催され、限られたシーンでの試乗体験であったとはいえ、おおむね好評を得たようです。
クラウンスポーツの評価が定まるのはもう少し先のことになりますが、既存のカテゴリーにはないモデルであるという点に注目すれば、好評のクラウンクロスオーバーに続き一定の成功が約束されていると言えそうです。
>>クラウンクロスオーバーのユーザーレビューはこちら
>>クラウンクロスオーバーのプロの評価はこちら
実際、クラウンスポーツのライバルを挙げてみると、既存モデルから直接的に競合するモデルを見つけるのが難しいことがわかります。
たとえば、「流麗なデザインを持つスポーティSUV」という視点で見ると、ポルシェ「マカン」やマセラティ「グレカーレ」などが、美しいデザインとエモーショナルな走りが魅力であるという点で、クラウンスポーツと近い性格を持っていると言えそうです。
ただ、クラウンスポーツの価格が600~700万円程度と仮定すると、乗り出し価格が1000万円は下らないマカンやグレカーレは価格の面で競合しません。
>>マカンってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>グレカーレってどんな車? 価格やスペックはこちら
アウディ「SQ2」やフォルクスワーゲン「Tロック」のRモデルであれば、クラウンスポーツと価格帯が重なる可能性が高いものの、ボディサイズやデザインコンセプトが少々異なるため、こちらも直接の競合とはならないと思われます。
>>SQ2ってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>Tロックってどんな車? 価格やスペックはこちら
国産SUVに目を向けると、そもそも走りを重視したSUV自体がそれほど多くはありません。また、600~700万円クラスのSUVで見ても、トヨタ「ランドクルーザー300」や日産「アリア」など、わずかなモデルしかありません。
>>ランドクルーザー300ってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>アリアってどんな車? 価格やスペックはこちら
つまり、輸入車のスポーツSUVに近いルックスとパフォーマンスを兼ね備えながら、国産SUVと大きく変わらない価格帯で手に入れられるという点で、クラウンスポーツは稀有な存在ということができます。
まったく新しいモデルに対して尻込みをしてしまうユーザーもいるかも知れませんが、その点は「クラウン」という絶対的なブランドを掲げることで、信頼性を担保していると考えられます。
クラウンスポーツは、「日本車不毛の地」と呼ばれる欧州市場を強く意識していると考えられます。
都市間移動が盛んな欧州では、日本と比べて高速域の走行安定性やハンドリング性能が重視される一方で、一部のスポーツカーを除き実用性も非常に重要な要素となっています。
その結果、欧州車には「ホットハッチ」と呼ばれるスポーティなコンパクトハッチバックや、グランドツーリングカー(GT)と呼ばれる大排気量のエンジンを搭載した高級モデルなどが発達していきました。
そして、近年トレンドとなっているのが、スポーツSUVです。上述のカイエンやマカンをはじめ、いまでは多くのブランドが高性能なSUVをラインナップしています。
>>MR-SやFJクルーザーもあり? クラウンスポーツに続く新型エンジン車は?
現時点では、クラウンスポーツの欧州展開の予定は明らかにされていませんが、新型クラウンシリーズは世界40の国や地域で販売されるグローバルモデルとされており、そのなかに欧州が含まれる可能性は高いと見られます。
欧州市場では「ヤリス」や「ヤリスクロス」、「C-HR」といったコンパクトモデルが販売の中心のトヨタにとって、クラウンスポーツのようなプレミアムモデルの投入はビジネス上非常に重要な意味を持ちます。長らく「走り」を重視してきた欧州のユーザーが、日本の高級車の代名詞である“クラウン”をどのように評価するのかに注目が集まります。
>>【えっ日本は売らないの?】新型C-HRが発表されるが、やや残念な結果に!
>>ヤリスってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>ヤリスクロスってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>C-HRってどんな車? 価格やスペックはこちら
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
タイレルP34とレイナード93Dが「サンブレフェスタ」にエントリー!手作りの6輪F1タイレルP34を追え!Vol.11
日本は12.4年! クルマの「平均使用年数」が年々延び続けている根本理由
なぜ「ゲームボーイ」でクルマが盗まれる?“最新セキュリティ”突破する「新たな手口」も登場!? 盗難防止策はある?
お肌もバイクも紫外線は大敵! でもどうすれば?
マクラーレンF1代表「公平にレースを行う」と明言も、どちらかがタイトル争いに関わった場合はやり方を見直す可能性に言及
200万切りなら[ライズ&WR-V]も追撃可!! [新型フロンクス]の本気度がヤバい
北の国でトヨタ「86」を購入してから4年…内外装からエンジンルームまで「自分の大好きなモノだけを詰め込みました」
スマホ全盛時でも高速の「非常電話」は毎日使われる! 知られざる「非常電話」の謎を探った
スポーティな3ドアクーペ・スペシャルティカー、日産 180SXとは?[driver 1989年4-20号より]
モトGP撤退のスズキが鈴鹿8耐に参戦する理由 レースで技術鍛えてカーボンニュートラルに挑戦
【用途に合った日本製の電気バスがなかった】 鹿児島、屋久島へヒョンデ製EVバス導入の背景
シボレーのピックアップが9人乗り軽戦術車両に、GMがカナダ軍に90台供給へ
“マットのスポーツ”はクラウン専門店で買えます! 特別仕様車「ザ・リミテッド マットメタル」今秋発売
【好調ステランティスの象徴】アルファの入門SUV「ジュニア」がファンなら即決モノの完成度
乗り比べでわかった雨での確かな安心感。ミシュランが電動化時代でも「エコタイヤ」を作らないワケ
【本田翼も乗った!】AT普通免許で乗れるいすゞ「エルフミオ」発表。ドライバー不足解消や趣味にも使えそう
激戦のコンパクトSUV界隈にスズキも参戦! クセ強デザイン「フロンクス」はジンクスを打ち破れるか!?
【値上げ額にビックリ!】庶民の味方「輸入コンパクトカー」価格調査…お得なモデルは?
【見えてきた】「N-BOXジョイ」はフリードクロスター似で秋にも登場。目玉は豊富なOPパーツ
脳髄が溶ける珠玉のV12エンジンを堪能。ランボルギーニ「レヴエルト」がスーパーカーの新基準を打ち立てる
【悲報】ダイハツの苦難は続く。新型ムーヴとトールは延期、期待の軽HVは開発中止、朗報は?