ホットハッチに巨星誕生 ルノースポールの実力!
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:齋藤 正
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:齋藤 正
ルノースポール以外のノーマルモデルは、2006年3月から日本に上陸していた。その後本国ではクリオ(本国名)ルノースポールが2006年の春にデビューしたが、このモデルは導入されず、2009年10月になってようやく導入が始まった。そしてこの間、クリオ ルノースポール自体は顔つき等が新たになった。
ご存知のようにルーテシアは日産のBプラットフォームを用いる。つまり日産マーチとは兄弟の関係にある。しかしノーマル ルーテシアがそうであるように、乗り味走り味は全く別物に仕立てられている。
マーチとプラットフォームを共用と記すと、同じようにホットハッチを志向するマーチ 12SRの名前が挙がるが、これもやはりルノースポールとは大分方向性が異なる。しかもマーチ 12SRの1.2リッター直4NAエンジンが110ps/13.7kg-mなのに対し、ルノースポールは実に202ps/21.9kg-mものスペックが与えられている。マーチ 12SRがサーキット走行も可能な硬派ハッチなのだから、それよりもハイパワーなルノースポールはさぞかし激辛…と想像するだろうが、そうはならない点が興味深いところでもある。
実は僕がルーテシア ルノースポールに初めて触れたのはクローズドコースだったが、そこで走らせた印象は「思ったよりマイルド」であり、少々拍子抜けしたというのが本音だ。ただしそれでもエンジンに関しては、ホンダのタイプRと互角あるいはそれ以上! といえるだけの回転や吹け上がりの鋭さがある、と思えた。そしてこれに比べるとシャシーの方はスポーツモデルとしてはなかなか高バランスという感覚で、クローズドコースでは正直、ホンダのタイプR(日本仕様)ほどの切れ味は見せなかったといえる。とはいえ充分以上にスポーツドライビングを楽しむことができる仕立てなのは間違いない。
つまり僕の拍子抜けはルノースポール=タイプRという先入観があったからで、常識的に考えれば相当にスポーツ性は高いということである。あくまでホンダのタイプR(日本仕様)に比べるとマイルドだったわけだ。その意味ではルノースポールのシャシーから受ける印象は、最近日本でも登場したばかりのシビックタイプRユーロに近いかもしれない。
しかし、このクルマを駆って公道に出た瞬間にとてつもない衝撃が僕を襲ったのだ。
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