【損しないクルマ選び】出来が良くて経済的でいいモノ感もある 自動車ライターが推薦する“国民車候補ベスト3”

ホンダ N-BOX / N-BOXカスタム

2025年上期・国民車候補その3｜ホンダ N-BOX

直前に挙げたスイフト スポーツは「国民車」としてはややマニアックというか、若干スポーティすぎるきらいはある。だがこちらは「強い横風が吹く高速道路をひんぱんに利用する人」以外のすべての日本国民におすすめできるモビリティだ。

ご承知のとおりホンダ「N-BOX」は「今、日本で一番売れてる車」であるところの軽スーパーハイトワゴン。先代（2代目）も相当に出来のいい軽乗用車だったが、2023年10月に登場した現行型（3代目）はさらに素晴らしい。そもそも出来が良かった2代目の細部と全体を、まるで乾いたぞうきんを絞るかのように（？）こまごまと向上させ、結果として「普通に乗る分には普通に満足できる軽乗用車」に仕上げてきたのだ。

軽スーパーハイトワゴンの王者としての空間効率の高さや使い勝手の良さは言わずもがなだが、自然吸気エンジンの力強さや静粛性、そしてごく普通に安心しながら運転できる安定性の高さについても、やはり競合より頭1つというか0.5個ほど、抜きん出ている。

“スーパーハイト”ワゴンと呼ばれるジャンルのクルマだけに、強い横風が吹きまくる高速道路をひんぱんに利用する人などは、もっと別の普通車を買うべきだろう。だが、主には自宅近くで使うモビリティとして考えるのであれば、これ以上適任な車種はそうそうない。

価格は軽乗用車としてはちょっとお高い178.86万円（※N-BOXファッションスタイル FFの場合）だが、前述した総合力の高さやインテリアの質感などを含め、それだけの価値はある。ヤリス ハイブリッドやスイフトスポーツなどとは違って「スペース効率」を主題にモビリティ選びをしたい人には、これこそがうってつけの国民車候補であろう。

（終わり）

（写真：トヨタ、ホンダ、スズキ、ポルシェ）

｜伊達軍曹の記事｜