600万円超の価値はあるか? 新型「プレリュード」に懐疑的だった筆者が乗って確かめたら、ホンダの未来が垣間見えた
掲載 carview! 文:ハシモトタカシ 140
掲載 carview! 文:ハシモトタカシ 140
開発陣自らグランドツアラーと定義づける新型プレリュードだが、ワインディングに持ち込んでもまた掛け値なしに素晴らしかった。
シビックタイプR譲りの高剛性な足回り、作動領域を拡大した「アジャイルハンドリングアシスト」といった技術のおかげで、荒れてうねりのある芦ノ湖・箱根スカイラインのコーナーでも、飛び込みから脱出まで破綻することなくニュートラルにクルマが旋回していく。コーナーの切り返しも重さを感じることなくヒラヒラと軽快で、ブレーキタッチに回生特有のクセもないため走りに没頭できる。
そして、パドルシフトを駆使して有段変速のようにコーナーをクリアしていくと、車内に響くサウンドも相まって、このクルマがハイブリッド車であることを完全に忘れてしまう。
新たに搭載された「S+シフト」など、そこにはホンダの様々な技術が積み上げられているのだが、なによりもその全てが調和し意識させることなく、クルマの動きがドライバーの感覚に寄り添っていて自然なのだ。
ハイブリッド車でここまで自然にスポーツドライビングができるクルマは、ちょっとほかには見当たらない。600万円という絶対値に目がいってしまうが、本当に走りが好きなら、これだけでも払う価値があると思ってしまう(残念ながら筆者の懐事情では買えないが……涙)。
なおエンジニアによると、これまで散々スムーズさを追求してきたハイブリッドシステムにあえて有段変速制御を持ち込むことに社内で反対意見もあったそうだが、試作品を作って乗ってもらうと「こっちの方がいいよね」となった経緯を教えてくれた。
箱根の山から街に降りてきて、まだ試乗時間が残っていたので少し遠回りすることにした。「もっと走っていたい」。仕事柄さまざまなモデルに触れる機会も多いが、久しぶりにそんなふうに思わせてくれるクルマだった。
街中では、e:HEVらしくEVモードで静かに走ってくれる。ワインディングで見せた顔とはまた違う、多面的な表情があるのもプレリュードの魅力なのかもしれない。
なお、高速道路ではビシッと安定してくれた高剛性タイヤのロードノイズが街中では少し気になった。エンジニアに聞くと「ハッチバックという形状はノイズに関しては不利。遮音材を追加すると重量が増えてしまうから悩ましいところ」と打ち明けてくれた。確かにこの走りを実現するにはある程度致し方ないのかもしれない。
なお、カタログ燃費は23.6km/L(WLTCモード)。これだけ走りが楽しいのに、20km/L超えの燃費(しかもレギュラーガソリン!)なのは、維持する上でかなりのメリットになるはずだ。
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