カーデザインの巨匠ジウジアーロが“世界一美しいセダン”と認めた「ユーノス500」はなぜ売れなかったのか?
掲載 carview! 文:koensha 104
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インテリアにも高品質へのこだわりが見られた。インパネはラウンド形状を基調にまとめ、空調パネルは視認性の高いセンター上部に配置。
装備も豪華で、フルオートエアコンや新イルミネーテッドエントリーシステム、電波式キーレスエントリー、スイングピロー付きシート、後席センターアームレストを標準装備。上級グレードでは本革シートや電動ガラスサンルーフも設定されていた。
高品質への追求は、走りの面にも表れていた。エンジンはVRIS(可変共鳴過給システム)を備えたV6エンジンで、KF-ZE型1995cc(160ps)とK8-ZE型1844cc(140ps)の2種類をラインアップ。
組み合わせるトランスミッションは、ホールドモード付き電子制御4速ATまたは5速MT。足回りは前後ストラット式を採用し、高速巡航の快適性を重視した専用チューニングが施された。
こうして完成したユーノスの主力セダンは「ユーノス500」の名を冠し、1992年1月にデビューする。
キャッチフレーズは「10年基準」。印象的なスタイリングと高品質なハイレフコート塗装に加え、ボディサイズも注目を集めた。全長4545×全幅1695×全高1350mmと、5ナンバー規格に収めていたのである(同コンポーネンツを使ったクロノスやアンフィニ「MS-6」は3ナンバーサイズだった)。
カーデザイン界の巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロ氏が「世界で最も美しいサルーン」と評したともいわれるユーノス500。
その佇まいは、国産車というより輸入車を意識したもので、ライバルはプリメーラやカムリではなく、むしろメルセデス・ベンツ「190E」やBMW「3シリーズ」といった欧州車だった。
「10年たっても色褪せない価値」を目指し、スムーズなV6エンジンを搭載し、スタイリッシュな造形によってプレミアム性を訴求したのである。
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>>【画像】美しきセダン。ユーノス500をじっくりチェックする
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