新型スズキ「ソリオ」試乗 居住性だけでなく走りも優れた大衆実用車
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:篠原 晃一 122
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:篠原 晃一 122
軽自動車では「足りない」が、さりとて5ナンバーサイズのミニバンでは「過剰」であると考える個人やご家庭にとっては、最適に近いコンパクトトールワゴン。何の話かといえば、2020年11月25日に発売となった新型スズキ「ソリオ」のことだ。
1997年に登場した、初代「ワゴンR」の車幅を広げて1.0Lエンジンを積んだスズキ「ワゴンR ワイド」は、その後2回の車名変更を受けた後に「ソリオ」となり、「軽ではない小型トールワゴン」という新ジャンルを開拓してきた。
そして2015年からつい先ごろまで販売されていた先代のソリオは出色の出来で、当初はまずまずの売れ行きを記録。だが、2016年11月にほぼ同カテゴリーといえるトヨタ「ルーミー」が発売されると「お株を奪われた」形に。先発モデルでありながら、トヨタ ルーミー(および姉妹車であるダイハツ「トール」など)の後塵を拝する販売台数となってしまったのだ。
そのため、先発モデルとしての意地をかけて捲土重来を果たすべく開発されたのが、新型ソリオおよびソリオ バンディットである。
筆者は先ほど先代ソリオを「出色の出来」と形容したが、実際のユーザー各位からはやはりいろいろと注文もあったようで、多かったのは「後席をもっと快適に」「荷室をもっと大きく」「安全装備を充実させてほしい」という意見だったらしい。
そのため新型のソリオでは、従来からの取り回しの良さは完璧に維持しつつもボディサイズを微妙に拡大することで、「広い荷室空間」を実現。さらには後席の居住性もアップさせ、そして進化した「スズキ セーフティ サポート」を全グレードに標準装備(※HYBRID MXとGでは「非装着車」を選ぶこともできる)。
そのほか、当然ながら基本性能や快適性、デザイン性なども大幅に向上させることで、ドラマ『水戸黄門』のテーマソングではないが「後から来たのに追い越され状態」を打破せんとしたのである。
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