新型スズキ「ソリオ」試乗 居住性だけでなく走りも優れた大衆実用車
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:篠原 晃一 122
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:篠原 晃一 122
100万円台スタートのファミリーカーとしてはあまりに素晴らしかったため長くなってしまった。お次に試乗したソリオ バンディット、つまり他社製品では「○○カスタム」という車名になる場合が多い「ちょいワイルド系デザインのほう」は、極力短めにレポートしよう。
ソリオ バンディットのパワーユニットはソリオのマイルドハイブリッド版と同じ、つまり1.2L直4自然吸気エンジン+CVTで、タイヤ&ホイールのサイズも同一。違うのは内外装デザインだけだ。
そしてそのデザインがこれまた秀逸であると、筆者には感じられた。
通常、こういった「○○カスタム」に相当するモデルはデカいグリルにクロームメッキ系パーツを大量にあしらうことで“個性”を出すのが常套手段だが、今回のバンディットは「メッキパーツにはなるべく頼らない手法で“個性”を出すようにした(チーフエンジニア氏談)」とのこと。
その結果、近年のカスタム系にはめずらしい「マイルドヤンキー臭がしない傑作カスタム」が誕生したように、筆者には思える。まぁ好みが分かれがちな部分ではあるが、新型ソリオは、通常モデルよりもバンディットこそが(デザイン的には)本命ではないだろうか。
走りに関しては、先ほど申し上げたとおり標準のソリオとパワートレイン等は同じなため、基本的には差異はない。だが筆者はなぜか知らねど、バンディットの走りのほうが「軽快かつタイトである」と感じられた。
その理由を「デザインの違いがもらたす“気のせい”でしょうか?」と車両運動性能評価グループのマネージャー氏に聞くと、「一概にそうとも言えない」とのこと。
聞けば、フロントシートの基本構造は同じだが、ソリオとバンディットとではシート表皮の素材が異なり、バンディットのそれのほうが「張りが強い」らしい。その張りと、同じ15インチとはいえ微妙に異なるアルミホイールの重量差を我がお尻が感じ取り、「バンディットのほうがタイト!」と感じた可能性もあるとのこと。
まぁそれでも「単なる気のせい(シャープなデザインになんとなく影響されただけ)」という可能性も大であるため、詳しくは各自でご試乗のうえご確認されたい。
結論としては新型のスズキ ソリオおよびソリオ バンディット、大変に素晴らしい大衆実用車である。ここまで繰り返してきたとおり、運転感覚は(この種の車)としてはかなりしっかりしたものであり、室内は荷室も含めて広く、デザインも悪くない。そして書き忘れたが、小回りがとってもよく利く(最小回転半径4.8m)。狭い場所でのUターンが苦にならない車である。
唯一「ここはちょっとアレかな?」と感じたのは、後席をスライドさせたりリクライニングさせたり、あるいは畳んだりする際の使いづらさだ。「かなり使いづらい」というわけではないのだが、若干手間どるというか、「商売上手な他メーカーなら、このあたりはもっと楽ちん操作ができるように作るのに……」と思えるのは否めない。
だが逆を言えば、不満点はそこぐらいのもの。
冒頭で申し上げたことを繰りかえすが、軽自動車ではさまざまな面で「足りない」が、さりとて5ナンバーサイズのミニバンでは「過剰」であると考える個人やご家庭には、そしてその中でも「運転フィールがしっかりしてるファミリーカーが欲しい」と考える人には――ベストかどうかは知らないが、「ベストに近い選択肢」。それが、新型のスズキ ソリオおよびソリオ バンディットである。
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