レクサスIS改良版にサーキットと一般道で試乗。見えてきた進歩と課題
掲載 更新 carview! 文:河村 康彦/写真:市 健治
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一方で、水平基調の薄いダッシュボードに高いセンターコンソール、という組み合わせが基本のインテリアは、従来型からのイメージを強く継承。スポーツセダンを自称しながら、意外にも包まれ感が薄いというのも従来から変わりのない印象だ。
ただし、ダッシュボード中央の高い位置にレイアウトされたディスプレイは今回大型化され、「用意されたスペースに対して、画面が不当に小さい…」という、これまでのモデルについてまわった違和感はようやく解消されることになった。表示画面を変更するための、センターコンソール上に置かれた操作部「リモートタッチ」側面に、新たにENTERボタンが追加されて操作性が向上していることにも気が付いた。
その他、オーナメント・パネルの素材変更や新内装色の設定などによって、「機能性と質感を高めた」と説明されるインテリアだが、残念だったのはタッチスライド式で微妙な操作がし辛い温度調整スイッチを筆頭として、同サイズ・同形状のボタンがズラリと並んで、やはり何とも操作し辛い空調コントロール・パネルのデザインに、改良の手が加えられなかったこと。
さらに言えば、すでに現行型のデビュー当初から時代遅れ感が否めなかった足踏み式のパーキングブレーキも、当然期待をしていた電動化への進化が図られなかったのも残念。また恐らくは、これと関連して前車追従機能付きクルーズコントロールの、全車速への対応化も見送られている。前車の速度が40km/h付近まで落ちるとISのクルーズコントロールは、従来と同様その追従機能を呆気なく放棄してしまうのだ。
厳しいことを言えば、未だそんなアイテムを用いているこの段階で、プレミアム・モデルとしての評価はガタ落ちとせざるを得ない。これは何とも残念なポイントだ。
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