新型ヴェゼルは完成度でハイブリッド有利だが課題は静粛性。ヤリスクロスやキックスと比べると?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:望月 浩彦 173
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:望月 浩彦 173
新型「ホンダ ヴェゼル」に試乗した。初代は2013年に登場し、世界で384万台を販売したベストセラーのコンパクトSUVだ。新型はプラットフォーム(車台)をキャリーオーバーさせながらもデザインの方向性をかなり変えてきた。ヒットモデルの後継だけにキープコンセプトデザインを採用する誘惑にも駆られたはずだが、勝手気ままな消費者目線からすると、ガラッと変わったほうが面白いのでホンダの挑戦に拍手を送りたい。
デザイン上の特徴は2点ある。ひとつは縁取りのないボディ同色のフロントグリル。細長いヘッドランプとの組み合わせによって独特の表情を見せる。路上で実車を見ると、画像、映像で見るよりも、よくも悪くもインパクトが薄まるが、好き嫌いがはっきりする顔だ。保険として純正オプションで縁取りのある黒いフロントグリルも設定される。確かにそちらのほうがすんなりヴェゼルの新型としては受け入れやすい。ただ飽きるのも早いのではないかと想像する。
もうひとつの特徴は水平基調のサイドデザイン。リアにボリュームがあり、ボディサイドに後方へ跳ね上がるようなキャラクターラインが入っていた初代とは打って変わって、水平のキャラクターラインがヘッドランプからリアコンビランプまで貫かれている。新型は初代よりも大きく見えるが、ホイールベースは2610mmで同一。全長がプラス35mmの4330mm、全幅がプラス20mmの1790mm、全高はマイナス20mmの1590mmと、長く、幅広く、背が低くなった。室内寸法は80mm長くなり、40mm幅が狭まり、40mm低くなった。車台を流用しながらもスタイリングとサイズをうまく変え、まるで違うクルマに仕立てている。
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