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好調ボルボXC40に新たにT4エンジンを追加。長い納車待ち以外に欠点はない?

190psのT4エンジンは日常領域では十分な性能

まずスタイリングがよいではないか。好き嫌いを別にして、ユニークで、他に似たクルマがないことを評価したい。二の線でカッコつけるわけでもなく、かといって色気を感じさせないわけでもない。デートでも家族ドライブでもさまになる。シーンを選ばない。つまりユーザーを選ばない。顔つきはブルドッグみたいでブサかわいい。ゆるキャラ的なのかと思いきや、ところどころにシャープで大胆なキャラクターラインが入っていて、全体に精度の高さを感じさせる。

ボルボはSUVに対しXCという車名をつけるが、XC40はXC60やXC90ほどSUV然としているわけではない。何系にも属さず分類が難しい。にもかかわらずフロントグリルにアイアンマークがなくてもボルボだとわかる。

これまでXC40のエンジンは、ガソリンのT5(最高出力252ps/5500rpm、最大トルク35.7kg-m/1800-4800rpmの2リッター直4ターボ)一択だったが、新たに同じガソリン2リッター直4ターボながらやや性能を落としたT4(同190ps/4700rpm、同30.6kg-m/1400-4000rpm)が追加された。

XC40の場合、T5には4WDのみが設定され、T4には4WDとFWDが設定される。今回試乗したのは、FWDのT4モメンタム。モメンタムは4段階あるグレードのうち下から2番目で、上級グレードに対し、内装の加飾パネルやシート素材などが安価なものになるが、それでも内外装の質感は十分に高い。

T4エンジン。端的に言ってこれで十分だ。発進加速、中間加速ともに不満なし。車重1.6トンと、このクラスとしてはあまり軽くないXC40をあらゆる場面で痛痒なく走らせることができた。これなら積極的にT5エンジンをオススメする理由を思い付かない。特に4WDに対し60kg軽いFWDの場合には、よりT4で十分といえよう。

スペックを見ればわかるように、T5はT4に対し、より高回転まで回すことができ、その分高出力を得ている。逆に高回転まで回さない日常的な領域でのパワーはさほど変わらないということだ。明確に違いを感じるのは高速道路へ合流するための全開加速時くらいではないか。もちろんそれが重要だという人もいるだろうし、T5に意味がないわけではもちろんない。トルクはあっても邪魔にならないし。

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