ティグアンがMCでミニ トゥアレグに？速攻試乗

クラスでは語れなくなりつつある…

とまあさんざんSUVらしくないことをあげ連ねていったが、そもそも優れたブランド、例えばVWやBMW、メルセデスやベントレーともなると、大抵のクルマはクラスだけでは語れない。パサートは「高級セダン」である前に、「VWのミディアムセダン」だし、3シリーズは「スポーツセダン」である前に、「BMWのセダン」だ。

ティグアンもX1や日産エクストレイルなどと一応比較される存在である以前に、「VWのジャストサイズSUV」だ。

その傾向はますます強くなっている気がする。尖ったブランドであればあるほど、その商品の個性が強くなっているからだ。

例えばその昔、3シリーズとCクラスを良く比較したし、今でもするが、もはや3は1シリーズと比べた方が良いと思う時もあるし、極端な話、フェラーリとランボルギーニは買う人が違う。あるいは両方持っていたりする。

そんな中、このティグアンのクラスレス化は強まっている気がするのだ。確かにBMW X1と値段は近いし、クラス的には一緒かもしれない。

だが、スポーティさは全然違うし、470リッターのラゲッジ容量と、4対2対4で分割可倒するリアシートがもたらす総合的実用度は完璧に上。ちなみにハイテク安全デバイスの「ドライバー疲労検知システム」が今回標準装備され、逆に「オフロードスイッチ」は廃止され、よりオンロードユースに集約された。

つまり、その“使い易い高級車”としての存在は高まっているのだ。つくづくいろんなタイプの人に試していただきたいクルマだと思う。