ティグアンがMCでミニ トゥアレグに？速攻試乗

ミニトゥアレグ

最大の注目はやはりエクステリアデザインだ。前は前で表情があり、親しみやすくて良かったが、今回からよりスクエアな“ダ・シルバ顔”、つまりVWデザイングループのトップにワルター・ダ・シルバ氏が来てからの新路線デザインを纏った。ヘッドライトにはクリアなLEDポジションランプが内蔵され、ティグアンの密かな特徴とも言える、ボディ四隅の鋭いそぎ落としは無くなった。要はゴルフや兄貴分のトゥアレグとソックリなのだ。

それはエレガントでありつつもクールで、VWが“ブランド化”しつつあることを思わせる。個人的な感覚では、ウォルフスブルグの田舎が似合うティグアンから、ミュンヘンの大都会が似合うティグアンに生まれ変わった感じ。このイメチェンはデカい。

これはクルマ好きからみると、完璧に“ミニトゥアレグ”だろう。全長4430mmと長さは普通だが、全幅1810mmで全高も1700mm以上と迫力があるので、近くから見ると一瞬、トゥアレグか？　と思う。おそらくドア、フェンダー回りのデザインは変わってないから、最小限の手数で、最大限の変化を生み出している。このヘンのサジ加減は非常に上手い。

一方、乗り込むとインテリアは基本的には変わらない。特徴的なのは、左右センターに付く上下2連の丸いエアコン吹き出し口で、正直、外観のクールさに合ってない気もするが、全体の質感は相変わらず高い。インパネ上部は全域ソフトパッドで、下半分も見た目に悪くないハード素材。シート表皮はより上質化したようで、手触り、見た目ともにいい。

乗っていると、本当にSUVという気がしないのだ。