レクサスIS改良版にサーキットと一般道で試乗。見えてきた進歩と課題
掲載 更新 carview! 文:河村 康彦/写真:市 健治
掲載 更新 carview! 文:河村 康彦/写真:市 健治
そんな閉じられたサーキットから、一般道へと舞台を広げると、端的に言って走りの好印象はさらに加速されることになった。
ザラメ状に荒れた路面に差し掛かると、思った以上にロードノイズのボリュームが上がってしまったのは、ちょっとばかり興ざめなポイント。が、18インチと大きなシューズを履くにも関わらずばね下の動きは軽やかで、研磨が行き届いたギア同士が噛み合っているかのようなスッキリとして軽やかなステアリング・フィールを実現……と、このあたりの感覚が、いかにもプレミアム・ブランドの作品らしい上質な走りのテイストを導いている。
フロントサスペンションのロワアームをアルミニウム製へと変更したことを筆頭に、今回のマイナーチェンジでは細部に至るまで、様々な足回り部品のチューニングや電子アイテムの制御方法にリファインが加えられたという。前述のような走りの好印象は、それらの集大成と言えるはずだ。
率直なところ、それは特に大きな跳び幅とは言えないし、「そんな事は気にしない」というユーザーにとっては、そうした部分に拘る結果、価格の上昇に繋がるような事態はとても理解がし難いということになるかも知れない。が、仮に遅々とした進歩ではあっても、今回のリファインによってレクサスが本来目指すべき方向へと進んでいることは実感出来る。気の早いハナシかも知れないが、今から次期ISの出来栄えが楽しみになるような、そんな仕上がりぶりでもあるということだ。
すでに記してきた、プレミアム・モデルとしてあるまじきポイントを筆頭に、まだまだやるべきことは多いとは思う。が、このISを含め、最新モデルたちに横軸を通して眺めると、「ようやくにして、あるべき姿が見えてきた」と、そうも感じられる最新のレクサス車なのである。
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