新型BMW X6に試乗 “SAC”ならではの魅力とは?
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:中野 英幸
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SUVブームを生み出したのはアメリカのデトロイト・スリーだと言っていいけど、そのブームを今日まで継続するカテゴリーとして定着させた“中興の祖”は、なんといってもBMWだ。早々にその流れに乗ったメルセデス・ベンツやレクサスに対し、BMWはやや遅れて2000年に「X5」を“SAV(=Sports Activity Vehicle)”なるまったく新しいジャンルと称して発売した。
もちろん、当初は賛否があった。アメリカのメディアまでもが「BMWがトラックを作るなんて!」と揶揄したし、その頃、自動車雑誌の編集部員だった筆者もそんな囁き声を耳にした。まだ20代の新人編集部員だったワタクシも、勢いに乗って「BMWって駆けぬける歓びの会社じゃないの~? SUVを作るなんてイメージ狂うよね」くらいのことは言っていた気がする。
しかし、だ。それまでの「トラック・ベースの背高グルマ」という概念を越えて、BMWらしいロングノーズでキャビンをぐっと後ろにひいたスタイルをSUVでも保ったことが奏功し、さらに中身でもBMWの真骨頂であるドライビング・プレジャーを提供したことで、BMWのような走りに特化したブランドがSUVを作ってもOKという雰囲気を生み出した。その効果は甚大で、ポルシェ・カイエン、アウディQ7、そして最近ではマセラティやベントレーまでもがSUVを世に送り出す準備を粛々と進めているほどだ。
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