新型BMW X6に試乗 “SAC”ならではの魅力とは?
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:中野 英幸
正直なところ、袖ヶ浦フォレストレースウェイの短いストレートでは、このクルマの実力を発揮するに至らなかった。筆者は以前、先代にあたる「X6 M」を富士スピードウェイでテストしたことがある。555ps/680Nmの出力を発揮するV8ユニットと6速ATを組み合わせて、0-100km/hを4.7秒で加速する「X6 M」の性能を発揮するには、あのクラスのサーキットでようやく、といったところだった。
単に初期の加速だけでいえば、低回転域から最大トルクを発揮することもあって、このサイズのサーキットでは先代の「X6 M」に匹敵する走行性能を誇るといっても過言ではない。もちろん、ブレーキについては明らかに「X6 M」にアドバンテージがあるが、こと加速という点では新型X6も引けをとらない。
今回、少々残念なことに、試乗会に用意されたモデルは、ルックスは「Mスポーツ」だったが、中身はノーマルの足回りが備わっていた。サーキットでの踏ん張り感の不足が気になったのと、一般道を走ったときの入力に対するいなしがいくぶん遅れ気味で、ふわっと柔らかな乗り味だった。“SAC”を名乗るのであれば、電子制御式リア・エアサスペンションを装備するMスポーツを選んで、BMWらしいシャキッとした乗り味をチョイスしたいところだ。
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