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新型Aクラス、海外試乗 大胆なチェンジの理由

振り返ってるヒマなんてない!

「Bクラスがありますから…」

旧共産圏のスロベニア試乗会で、私は少々イジワルだと思ったが、若きプロダクト・マネージャーのゲルト・サイラー氏に何度も突っ込んでみた。そう、なぜAクラスは変わってしまったのか? と。

メルセデス初の本格FFコンパクトということで、鳴り物入りで初代モデルが登場してから14年。Aクラスはその歴史始まって以来の変貌を遂げている。見れば一目瞭然、スタイルが様変わりしているのだ。

寸法を見ればより深く分かる。2代目のA180ファイナルエディションの全長×全幅×全高が3885×1765×1595mmとすると、今回は4292×1780×1438mm。長さは約40cm伸び、高さは逆に16cm低くなり、まるで実用車がスポーツカーになったかのような大変貌だ。

だが、サイラー氏はなにを今さら…という口調で「以前のAクラスが欲しい方には、新しいBクラスがありますから。なにより私たちはコンセプトチェンジする必要があったんです。若い人たちに向けて」

実はこの変貌の裏は、Aクラスだけでなく、メルセデス・ベンツ全体の問題がからんでいる。それは若返りだ。サイラー氏は言う。

「現行オーナーの平均年齢は50代。これを30~40代に持って行きたいんです」 私は正直驚いた。まさか50代とは。笑い事ではない。今のメルセデスの問題は、我が日本と同じ“将来”の問題なのだ。

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