初代カングーを思わせるスズキ ソリオは家庭を持つ国民の良き道具となる
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:編集部 9
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ごく普通ぐらいのペースで各所を走らせてみても、つまりあなたが普段行っているのと同じような感じで走らせてみても、「なかなかよろしい実用車なのではないか?」という感慨は変わらない。
背が高い車であるため、普通の車と同じような感じで比較的ラフに運転しようとすると、車体がややグラッときて不快ではある。しかしそこを勘案したうえでジェントルな運転さえ心がければ、この背高ノッポの実用車はきわめて上質なニュアンスで、市街地ならびに幹線道路、高速道路を滑るように快走する。
や、「きわめて上質」「滑るように快走」はちょっとホメすぎかもしれないが、少なくとも「安物感」はほとんど感じない。
1.2Lエンジンはさすがに大衆的なタイプであるため、「ブン回して楽しい」みたいな感触は皆無。だがあくまでも抑えめに回してやるエンジンに、モーターによるアシストが加わった際の感触、あるいはモーターのみのEV走行をしている際の感触は、なかなか優雅ですらある。
同時に、自動車マニア的には「スズキのAGS」と呼ぶシングルクラッチ方式の変速機もなかなかのものだった。
詳しい説明は割愛するが、この種の変速機というのはどうしてもギクシャク感が生まれがちで、ハッキリ言って気持ち悪く感じる場合が多い。だがソリオ ハイブリッドのそれは、不可避的にギクシャクする「変速の谷間」をモーターの力で埋めてやるというアイデアにより、谷間をほぼ無くしている。あくまで「ほぼ」ではあるが、十分だろう。ぜんぜん気持ち悪くない。
そして類似のボディ形状を持つ軽自動車との差が如実に現れるのは、当たり前の話だが高速道路においてだ。
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