コンチネンタルGT V8 走りはポルシェに匹敵
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:菊池 貴之
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公式発表された加速データを見ると6リッターW12が0-100km/hを4.6秒、V8はそれぞれ4.8秒。エンジン排気量が2リッターも小さくても、8速ギアを駆使したV8のパフォーマンスは侮れない。1km走行時のC02排出量は、W12が395g、V8が246g/kmと公約通り約40%削減している。さらにV8には転がり抵抗を少なくしたタイヤも履くという念の入れようだ。
新しいV8エンジンを積むベントレーをワインディングで走らせながら、その卓越したハンドリングは以前のW12のコンチネンタルGTとはひと味違うと直感的に感じた。この卓越した走り味を知ってしまうと俄然V8ベントレーに興味が湧いてきたではないか。
パナメーラターボと比べたくなるほどのダイナミックなハンドリングはアウディゆずりというよりも、ポルシェに近い感覚だ。つい最近までベントレーを指揮していたDr・ヴォルフガング・デュルハイマー前CEO(現在はアウディAGの技術開発担当役員)の存在が大きいだろう。
V8は軽量なのが利いていると思ったが、実際はエンジン単体でマイナス25kgの軽量化に過ぎない。この程度の軽量化だとハンドリングへの影響は少ないだろう。実は、V8のスーパーハンドリングの秘密は他にある。アウディのフロントデフは30mm上方に移動しているので、エンジンの低重心が可能となったのだろう。
車検証で前後重量配分を確認するとV8はフロントが1390kg、リヤが970kgの荷重配分で、その前後配分は「59対41」だ。一方、W12はフロント1370kg、リヤ980kgで「58:42」とV8のほうがフロントヘビーとなっている。日本仕様はオプション装備品などの違いによって、V8の総重量が2360kgとW12よりも10kg重いのが理由だ。しかし、実際のハンドリングではあきらかにV8がスポーツなので、サスペンションチューンや、エンジンの搭載位置の高さが利いているのであろう。
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