シビック タイプRに速攻試乗。FF量産車ニュル最速の実力を試す
掲載 更新 carview! 文:河村 康彦/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:河村 康彦/写真:篠原 晃一
一部にニュルの路面を再現させたというホンダ自慢のテストコース上では、ボディと脚と空力の良さを実感。レーシング・スピードでも修正舵の必要は最小限で、スタビリティ・コントロールはもとより、トラクション・コントロールの介入も目立たない。
サスペンション構造やジオメトリーのチューニングでフル加速時のトルクステアは気にならない一方、アクセルワークによりステアリング・フィールが微妙に変化するのは、さすがにハイパワーFF車の宿命ではありそうだ。
走行中に迷ったのは、アクセル線形や操舵力、スタビリティ・コントロールの介入しきい値などと共に、4輪のダンパー減衰力を独立して電子制御するアダプティブ・ダンパー・システムの設定も一括変更される「+Rモード」をどう使うか。
今回のコース上には、+Rモードで行きたいパートと、路面の荒れがひどく跳ねてしまうのでノーマルモードで行きたいパートが混在。結局、後者部分のみをノーマルモードで通過し残りは+Rモード、というのが個人的な好みには一番だった。
ちなみに、ブレーキのタフネスぶりもなかなかのもの。スモークをあげ、ペダルタッチもわずかに変化……、というところまではいくものの、制動力を失うまでには最後まで至らない。こんな新生タイプRをドライブすれば、「やはりこれこそがホンダの真骨頂」と納得する人は少なくないはず。S660に続いて、溜飲を下げるホンダ車の誕生だ。
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