目指したのはサーキット性能の向上と言い切るホンダ シビックタイプRのマイナーチェンジ、一体誰得なの?
掲載 更新 carview! 写真:望月 浩彦 121
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ホンダ シビック タイプRがマイナーチェンジを果たし、国内では今夏に発売されることとなりました。併せて世界約1000台、日本では限定200台の黄色い「リミテッドエディション」も今秋に登場予定となります。
ユーザーの要望ではなく、担当エンジニアがやりたいことをやったと言うマイナーチェンジの中身を見ていきましょう。
2017年に登場した現行シビックをベースとするタイプRにとって、初となる今回のマイナーチェンジ。その内容はリミテッドエディションで復活した「サンライトイエローII」の派手なエクステリアに惑わされがちですが、その実、市販車ずれしていない非常にマニアックな、ある種地味すぎる内容となります。
そのマニアックな内容は次ページから紹介するとして、まずはわかりやすいリミテッドエディションから話を進めましょう。リミテッドエディション専用となるボディカラーはEK9型の初代シビック タイプRの後期型(1998年)と、DC2型の初代インテグラ タイプRの最終型(1999年)に追加設定されたカラーを復刻した「サンライトイエローII」を採用。
開発テーマを「速さと軽さを研ぎ澄ます」としたリミテッドエディションは、更なる軽量化を目指して13kg分のルーフやフロント、リアなど各部のインシュレーター(防音材)などを省略。それに伴い、室内に侵入してくるサウンドがよりダイレクトに(=うるさく)なっているとか。
また、専用の鍛造ホイールをBBSと共同開発。意外ですが、ホンダにとって市販車の鍛造ホイールを専用開発したのは初めてだそうで、ベースモデル鋳造ホイールに対して、バネ下重量の10kg軽量化を果たしています。
この鍛造ホイールはリム厚が現行比マイナス25%でホンダが市販車に履くホイールとしては最薄のリム厚となっているそうですが、逆にスポーク付け根は剛性を上げる構造としています。硬いだけでなく、適度にしなることで「いなす」乗り味が実感できるとのことです。
ボディと鍛造ホイールで計23kgの軽量化を果たしたリミテッドエディションですが、タイヤも標準仕様で継続採用されている「コンチネンタル スポーツコンタクト6」から、専用となるドライパフォーマンスに特化した「ミシュラン パイロットスポーツ CUP2」を装着。サスペンションについてはアダプティブ・ダンパー・システムとEPS(電動パワーステアリング)を専用セッティングとしています。
また、専用エクステリアとしてイエローボディに映えるブラックルーフ、ブラックドアミラーキャップ、そしてボンネットのブラックインテークカバーを採用。他にもリアのCIVICエンブレムがクローム化されたり、インテリアではシフト手前のクロームのシリアルナンバープレートなど、細かな変更が加えられています。
次のページ>>あまりにもマニアックな改良点だけどタイプRマニアにはど真ん中
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