CX-3がエンジン刷新など大幅改良。マツダ気合のリファインの成果は?
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一 6
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一 6
だがマツダとしては今回の改良を、決して「エンジンありき」だとは思っていない。あくまでその中心は、クルマを操るドライバーなのである。
これを実現するために開発陣は、当然ながらCX-3のフットワークを煮詰めた。ここで特筆すべきは単にバネ・ダンパーを変更するのではなく、その足下から“尻もと”まで、コンセプトに対して統一性を持たせたこと。
具体的には路面に直結するタイヤから見直し(※縦バネ剛性を見直したタイヤをTOYOと新開発)、スプリング・ダンパー・フロントスタビライザーといった足回りをこれに合わせて適正化。操作感覚を向上させるために電動パワーステアリング(EPS)と「Gベクタリングコントロール」の制御をキャリブレーションした。そして最後はフロントシートの座面部分に、「CX-8」で採用された高減衰ウレタンを用いたのである。
こうして得られた乗り味は、確かに既存のCX-3を超える上質感があった。これまでCX-3はそのハンドリングに、どちらかといえば若々しいキャラクターを見いだしていた。それと同時に相反するプレミアム性(主に乗り心地)を両立させるべく、ある意味悩んでいたとボクは思う。
具体的にはシャッキリとしたスプリング及びタイヤ剛性を持たせながらも、ダンパー(特にコンプ側)で路面からの入力を減らし、これをバランスさせようとしていた。これは場面場面において狙い通りのハンドリングや乗り心地を示したものの、全体的にはカクカクとした走りの印象だった。固められた足回りに対して明らかにフロントのダンピングが足りず、直進安定性は高いとは言えなかった。また操舵に対する車体の反応は鋭いのだが、ロールスピードの速さをして“意のままのハンドリング”を謳うような違和感があった。
対して新型CX-3は、まずその乗り心地が明らかに違う。路面からの入力をインフォメーションとしては伝えても、不快な振動はフロアやお尻、そしてステアリングに伝わらないのだ。
静粛性に関しても、ドア周りのシーリング、天張りの板厚アップ、ドア外板パネルの板圧アップなどかなりのコストをかけたというが、確かにガソリンモデルの遮音性は見事だった。
ディーゼルの場合、冷間時のアイドリング付近におけるガラガラ音はやっぱりうるさい。ガソリンモデル同様、振動は上手に遮断されているものの、アクセルペダルからだけはこれがブルブルと入ってくる。これは車格の問題もあるが、たとえばエンジン騒音がなくなったEVが、ロードノイズを目立たせてしまうのに似ている。静かになりすぎた故に、カットし切れなかった部分が目立ってしまう形だろう。
ただこれもエンジンを回してしまえば振動が収まり、SKYACTIV-D特有のスカッと爽やかな乗り味が得られている。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
快適すぎるフルフラットが魅力の日産キャラバンがベースのキャンパー
日産9000人削減の衝撃! ゴーン前会長が残した3つの“負の遺産”とは何か? 「ルノー支配」「販売偏重」のツケが招いた辛らつ現実を再考する
まさかの新エンジン[SKYACTIV-Z]発表!! 決算発表から分かったマツダのすげえ内燃機関魂とは?
てかさ……[アルファード]と[ヴェルファイア]のオススメ[パワーユニット]って結局ナニ
[ルノー×日産]関係悪化!? 両社がプラスに経験……どんなとこ?
新型CX-5ハイブリッド確定!! しかもマツダ製だゾ
日本自動車殿堂の2024歴史遺産車が決定。2000GT、アルト、レガシィなどが選出
航続距離250km超え!! より上質な新型[N-ONE]が登場!? ほぼデザインそのままも電動化で力強い走りを実現か
ドイツの伝統レース「DTM」最終戦に潜入! レース以外の場外でもショッピングというバトルが繰り広げられているのでした【みどり独乙通信】
2024年のスーパーフォーミュラには計20万9600人が来場。過去最高を記録
ホンダ育成の加藤大翔、フランスF4タイトル獲得が確定。岩佐歩夢に続く日本人2人目のチャンピオンに
アプリリア、優勝マシンから着想を得た新型『トゥアレグ・ラリー』を初公開。『トゥアレグ660』の最新モデルも同時発表
スズキが印で公開の新型「ディザイア」ってどんな車?累計270万台以上の大ヒット、124万円~と激安
【変わりゆく市場】トヨタの象徴「クラウン」2台はなぜカー・オブ・ザ・イヤー10ベストに落ちたのか?
走り出すとそれは、紛れもなくハチロクだった…伝説の「TRD N2 AE86レビン」が筑波で再び蘇った日
【アンチEV】トランプ再選で“日本車に追い風!”論は脳天気。イーロンがトランプを推した本当の理由
「セレナが上半期ミニバンで販売1位」のカラクリと、ミニバンの人気を決定するポイントとは?
【360万円の最安グレード】日産エクストレイルの「S(FWD)」はアリかナシか、装備をチェックしてみた!
「RAV4」次期型予告! 世界中が釣られたトヨタ公式ダカールRAV4の攻めたスタイルと新型情報
【欲しい人は急げ!】新規注文再開も上限数アリ…日産「フェアレディZ」2025年モデル発表、10万前後価格アップ
【大ヒットも納得】値段相応な点もあるが…スズキ新型「フロンクス」は装備も走りもライバルより神コスパ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!