新型ミニ、その走りは“脱コンパクトカー”
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:小林 俊樹
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内外装の進化も素晴らしいが、最大の注目はやはり走りだ。最初に述べた通り、その走りは“脱コンパクトカー”であり、プレミアムブランドであることを掲げるMINIに相応しい乗り味。ちなみに、大きくなったことや若干の重量増だけでなく、ホイールベースが伸びたことも落ち着き感を生み出している。というのも、ホイールベースは車格を決めるものであり、船で言えば大きさを表すもの。大きい方が波の影響を受けづらく揺れを抑えられるのは言うまでも無いだろう。
また、クーパーに採用されたエンジンが素晴らしい。燃費は良いが稼働振動が懸念される直列3気筒というエンジン形式だが、言われなければ3気筒だと気が付かないほど洗練されている。しかも、排気音は1回の爆発が聞き分けられそうなほどビート感があり心地いい。もしかすると、クーパーSより音の気持ち良さは上かもしれない。
さらに、クーパーの加速の良さにも驚き。排気量は1.5Lなのだが、直噴ターボで武装する事で、最大トルクは230Nm。これは先代のクーパーS(240Nm)に迫るもので、気持ちよく豪快に加速するのは当然の話。この余裕のトルクが、変速回数を減らしたスムーズな走りや、速度コントロールのしやすさを生む。これで燃費まで優れるのだから、現時点ではクーパーのお買い得感はハンパ無い!
ちなみにクーパーSは排気量が先代モデルの1.6Lから2.0Lになり、高回転の吹け上がりや加速の鋭さなどに磨きがかかっており、加速は意のままに操れる。クーパーでも十分だが、乗り比べるとクーパーSが欲しくなるのも正直なところ。
最後に、選択した方が良いオプションを紹介しておこう。それが電子制御サスペンション。ノーマルとスポーツの切り替えで、しなやかさとシャキッ!と走るスポーツ性を自由に選択できる。これらに加え、今までと同様に様々な内外装の組み合わせで自分だけのMINIを造れるのだから、ある意味では高級サルーン以上に贅沢なモデルといえる。
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