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新型ミニ、その走りは“脱コンパクトカー”

スポーツ性と快適性を両立できたのか?

ワクワクしてくる内装の造りは後で述べるとして、まず言わせて欲しい。「しっとりと滑らかに上質に走る」。高級車が備えるこのような乗り味には、ある程度のクルマの大きさや重さが必要。なぜなら、それらが路面の凸凹やうねりを乗り越えたときの無駄なクルマの浮き上がりなどを抑制した、落ち着きのある乗り味を生み出す“ひとつ”の要素になるからだ。大きさや重さによるノソッとした動きをマイナス要素に感じる方は多いはずだが、車体を路面に押さえつけることで、結果として冒頭の乗り味が手に入るのだ。

逆の言い方をすれば、小さく軽量なクルマ…ハッキリ言えば、コンパクトカーが全般的に動きに落ち着き感がないとか、路面の凸凹やうねりで跳ね上げられるなど乗り心地が悪くなりやすいのは、重さで車体を押さえつけることが出来ないから。しかも、運転が楽しく感じられるスポーツ性を追求すれば、車体の動きをより少なくする必要があり、足回りは相応に硬くなる。すると振動吸収率が低下するので、乗り味からさらに落ち着き感が無くなってしまうのだ。

車体の大きさや重さで路面にクルマを押さえ込めていれば、ほどほどにスポーツ性と快適性が両立できる。さらに電子制御の足回りを取り入れ、各部にキッチリと仕事をさせる現場監督のような役割のボディ剛性を高めておけば、基本性能が底上げされて高次元での快適性と乗り心地の両立が可能となる。

冒頭からマニアックで、しかもコンパクトカーに乗る方の気分を害するような書き方をして申し訳ないが、新型MINIの劇的な進化を伝える為には必要な要素なので勘弁していただきたい。もうわかると思うが、新型MINIは冒頭の乗り味を手にしていた。

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