【軟派なSUVとは別次元】「アウトランダー」と「トライトン」が雪上で見せた“三菱四駆の頼もしさ”の正体とは
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一 37
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一 37
「トライトン」には発売当初にオンロードとオフロードで試乗した。
フレームシャシーにボディを載せた構造で、荷台に最大積載量500kg(実際にはもっと積まれてしまうことも想定している)を確保すべくリアの板バネを硬く設定しなければならないトラックであることを考慮すると、オンロードでの快適性は十分に納得できるもので、それでいてオフロードでは見た目を裏切らないタフな走破性を見せてくれたことを、自分の運転でも、パリダカチャンピオンの増岡浩さんが操るクルマの助手席でも確認している。
今回、北海道の雪上オフロードコースで試乗した。一部土が露出した圧雪路で、コーナーとアップダウンが入り乱れるハンドリングコースだ。タイヤはブリヂストン「ブリザックDM-V3」。トライトンは三菱が「スーパーセレクト4WD-II」と呼ぶセンターデフ式の4WDを採用する。
「4H(ハイギアでセンターデフオープンの4WDモード)」、ドライブモード「ノーマル」でスタート。2.4L直4ディーゼルターボエンジンはよくできた6ATの助けもあって、車重2140kgの巨体をなんなく加速させる。
最初のコーナーの手前で速度を落としてステアリングを切り込むと、ブリザックがしっかりと路面をつかみ、外に膨らむことなく狙ったラインを走行することができた。これで一気に安心感が高まり、ペースを上げる。
4WDの永遠の悩みは、直進時のトラクション能力を優先すると旋回性能が落ちてしまうことだが、トライトンは旋回時に必要に応じて内側前輪のみにブレーキがかかる「AYC(アクティブ・ヨーコントロール)」が機能することで高い直進性と旋回能力を両立する。
これが効果絶大で、タイヤのグリップ限界を超えない範囲で走行すればスムーズに旋回させてくれる。ドライバーに「自分の運転がうまいから曲がることができている」と感じさせる優秀な黒子だ。
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