【良く調べるとおトク】高性能化した新型「フォレスター」はライバルと比較してもコスパ高めだった
掲載 carview! 文:モンキープロダクション 56
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というわけで、次は新型フォレスターのコスパを競合するライバルと比較してみます。フォレスターの代表はストロングハイブリッドの売れ筋となりそうな「Xブレイク S:HEV」で、その車両本体価格は420万2000円です。
まずは定番のトヨタ RAV4と比べてみましょう。RAV4のハイブリッドは、新型フォレスターと同じく、2.5リッターをベースとしたシリーズパラレルハイブリッドを搭載しています。そんなRAV4のハイブリッドで、フォレスターのX-BREAK S:HEVと同じ18インチホイールや左右カメラなどを装備するグレードは、RAV4では「G」になり、価格は433万2900円。
RAV4のエンジンの最高出力は178ps、モーターの最高出力はフロント120psと額面ではフォレスターを上回り、WLTCモード燃費も20.6km/LとRAV4が優勢。こうした主要各スペックの数字だけ見るとRAV4の方が上ですが、リヤがモーターの電気4WDとなるRAV4に対して、機械式4WDのフォレスターの方が絶対的な走破性では有利と考えられます。そう考えると、23万900円安いフォレスター Xブレイク S:HEVの方がお買い得にも思えます。
次は日産エクストレイルと比較してみます。エクストレイルにはハイブリッドの「e-POWER」しかありませんが、e-POWERもフォレスターのS:HEVやRAV4と同じくストロングタイプのハイブリッドと分類していいでしょう。
パワーの源となるエンジンは1.5リッターターボで、144psという最高出力はともかく、250Nmという最大トルクは、フォレスターの2.5リッターを明らかに上回ります。また、高速燃費が苦手といわれるe-POWERですが、WLTCモード燃費も18.4km/Lと、フォレスターとほぼ同等となっています。
モーター出力はフロントが204ps、リヤが136ps。ある意味でRAV4に似た電動4WDとなりますが、エクストレイルのそれは、電動ならでは自由自在のトルク配分を生かした「e-4ORCE」で、スバルのような機械式とはまた違った走りの良さを標榜します。このように、パワートレインの性能や魅力では両車互角と言ってもいいかもしれません。
そんなエクストレイルで、フォレスターのX-BREAK S:HEVに対抗できるグレードは、日産自慢の運転支援システム「プロパイロット」を搭載し、選べるオプションの多い「X e-4ORCE」でしょう。その本体価格は414万400円で、フォレスター X-BREAK S:HEVと比較して、6万1600円安い計算です。
ただし、エクストレイルのX e-4ORCEでは、ナビゲーションシステムや撥水シート、ETC(2.0)車載器など、フォレスターで標準の装備がオプション扱いになっており、その分だけフォレスターの方が買い得とも言えます。
もっとも、エクストレイルには、FFモデルのほか、3列シートなど、フォレスターにはないバリエーションがラインナップされていますので、用途や家族構成に応じて選びやすいメリットがあります。対して、新型フォレスターでは、外装イメージを変えられるカラーガーニッシュやプロテクター、使い勝手を高めるアクセサリーを豊富に用意していて、より独自のカスタムが楽しめるところも魅力です。
いずれにしても、車両本体価格だけ見ると、思わず「高い」と言いたくなるフォレスターですが、さすがライバルを研究し尽くして出てきただけに、実質的なコスパではライバルにけっして負けておらず、独自の魅力も満載です。新型フォレスターの登場で、国産ミドルクラスSUV市場は、さらに面白いことになりそうです。
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(終わり)
(写真:スバル、トヨタ、日産)
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