MC版ルーテシアR.S.シャシーカップはスポーツと日常の妥協点が絶妙
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:市 健治
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:市 健治
しかし、新しいルーテシアR.S.が発売されて1ヵ月が経過した今の時点では、そのルノー・ジャポンの思惑がドンピシャ……とまではいえていないのが正直なところらしい。やはり、現在は最上級のトロフィーに人気が集中する傾向にあり、トロフィーのウェイティングリストが伸び続けているのに対して、シャシーカップは量販を見込んで輸入台数を多く設定したこともあり、ほぼ即納といっていい状態という。
私自身も先代ルーテシア3のR.S.を所有するR.S.信者のひとりだが、トロフィーに人気が集中する気持ちは痛いほどわかる。だいたい、こうした特殊なスポーツモデルを好む日本のエンスージァストは、R.S.ならずとも“いちばんすごいヤツ”がほしいものだ。それは理屈ではない。ただ、冷静客観的に考えれば、1台で生活のすべてをまかなう用途には、シャシーカップのほうが好適なのも事実である。
もっというと、ルノー・ジャポンのこうした傾向はR.S.にかぎらない。標準のルーテシアやトゥインゴでも最上級“インテンス”に人気が集中して、本来はもっとも買い得なはずの中間グレード“ゼン”が思ったほど伸びない……のが彼らの悩みなのだ。
ルノー・ジャポンの年間販売台数は2010年に前年比プラスに転じて以来、ずっと右肩上がりで成長しており、昨16年にはついに5000台突破の5082台を記録した。そして、今年6月までの半年間の新規登録台数はすでに4008台に達しており、今年も前年比プラスを達成する可能性が高い。
こうして着実に成長を続けるルノー・ジャポンだが、今のように高価な最上級グレードに人気が集中する市場構造は、カルト商品の典型ともいえる。ルノー・ジャポンが年間1万台レベルのメジャーな輸入車ブランドに脱皮するには、やはり、もっとも買い得感の高い中間グレードがきちんと売れる構造にしなければならない。シャシーカップを復活させたルーテシアR.S.の戦略も、ルノー・ジャポンがメジャー化に向けた次のステップに進むための伏線でもある。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
つくづく「クルマはコミュニケーションツールだな」という話
「格安観光地」に成り下がった日本! 観光公害の深刻化で「宿泊税」検討も、もはや混雑“ディズニーランド並み”の現実
BMWの4ドアクーペEV『i4』、改良新型は表情変化
マツダ 新型EV2車種を北京モーターショー2024で初公開 今年度中に市場投入も 「EZ-6」/「アラタ」
トヨタEVの新型車「bZ3C」/「bZ3X」 北京モーターショー2024で世界初公開 知能化/電動化/多様化
”日本とちょっと異なる動き” ホンダ「e:NP2」/「e:NS2」 北京モーターショー2024でEV発表
邪道とされた4シーターモデルが人気爆発!! ロータスに異端児「エラン+2」って知っている?
まわりを巻き込む可能性もあるからヤメてくれ! 元教習所教官が語る「よく見かける」危険運転3つ
日産、バイドゥと協業 生成AIを用いた新機能を共同開発
MotoGP、来シーズンからロゴを刷新へ。11月に新バージョンをお披露目予定
RAYS FAN MEETING2024は圧巻の800台エントリー! 新製品も続々と注目のホイールデザインを初展示
史上最強のディフェンダー“オクタ”まもなく登場。V8搭載で2000万円級も初回220台は即完売か
ホンダが斬新デザインの電動SUV「e:NP2」を中国で発売。足元揺らぐBEV市場に不安も…
WR-Vには負けられん! 「ヴェゼル」が新顔「ハント」を加えて色々テコ入れ、格の違い目指す
【1年以内に発売予定!】トヨタ新BEV「bZ3C」&「bZ3X」を中国で世界初公開
マツダが後輪駆動スポーティセダン「EZ-6」を中国で発表! 新型「CX-5」を匂わすSUVコンセプトも
伝説の「パジェロ」に続き「パジェロミニ」も開発中か。三菱が“令和のRV軍団”復活へ
【こりゃ驚いた!】欧州三菱コンパクトSUV「ASX」がマイナーチェンジで顔一新!
【同じに見える人集合】新型ミニはどこが変わった? 新旧の違いを写真でチェック!
200万円台前半でも走りはシビック級。コスパの鬼「WR-V」の秘密はホイールベースにあった