コスパ最重視「WR-V」と都会派で上級志向「ヴェゼル」、2台のコンパクトSUVを販売するホンダ。サイズは似ていても、ユーザーの特性で選ぶべきモデルが違ってくる理由
掲載 carview! 文:koensha 29
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WR-Vはホンダのインド法人が開発したコンパクトSUVで、インド市場やアセアン諸国で培われたノウハウをベースに、日本向けに細かい改良が加えられて導入されたモデルである。
その開発思想は非常に明快だ。ユーザーが必要とする「広さ」「価格」「燃費」「安心装備」といった“等身大の価値”を満たすことに重点が置かれている。
パワーユニットは1.5Lの自然吸気エンジン(L15D型)にCVTを組み合わせ、駆動方式はFFのみとシンプルに。この戦略で開発コストと重量が抑えられ、結果としてWLTCモード燃費も16.2~16.4km/L前後と悪くない数字を達成している。
もちろん、ハイブリッドではないため燃費性能は最新モデルに一歩譲るものの、価格とのバランスを考えれば妥当な範囲といえる。
ボディサイズは全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mmと、ヴェゼルとほぼ同等。最小回転半径は5.2mと都市部での取り回しにも優れる。
特筆すべきは荷室の広さで、458Lという大容量ラゲッジスペースは、日常の買い物から子どものスポーツ用品、キャンプギアまでしっかりと対応する。リアシートは6対4分割可倒式で、使い勝手がいい。
装備面では、「Honda SENSING」を標準搭載。ヴェゼルの方がより高性能ではあるものの、30km/h以上で作動するACC(アダプティブクルーズコントロール)や誤発進抑制、車線維持支援、標識認識などの先進安全装備が、200万円台前半のモデルに装備されている点は特筆すべきだろう。
さらに注目すべきはその価格戦略。エントリーグレード「X」は214万9400円、上位グレード「Z+」でも254万9800円という設定(※特別仕様車を除く)。装備と価格のバランスに優れ、コストパフォーマンスは非常に高い。
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