13代目スカイライン、新しい伝説の始まりか
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一
全盛期には日本だけで月販1万台を超えたこともある名車スカイライン。しかし日産は、先日モデルチェンジした新型スカイラインの国内月販目標台数を200台と見積もっている。わずか200台では広告宣伝にかけられる予算の確保もままならず、スカイラインがフルモデルチェンジしたことすら知る人は少ない。時の流れとは容赦ないものである。
しかし、後に詳しく述べるように、新型スカイラインは日産の最新技術を惜しみなく投入した力作だ。その背景には、インフィニティの主力車種として北米市場でライバルのBMW3シリーズを上回る台数を販売しているという景気のいい現実がある。日本ではその神通力を失いつつあるように見えるスカイラインだが、海外に目を転じれば、BMW3シリーズやアウディA4、メルセデス・ベンツCクラス、レクサスISといった強敵と互角に渡り合う存在なのである。とはいうものの、日産は日本でインフィニティブランドを展開していない。一時は検討していたが、収益の見通しが立たず断念した経緯がある。そのことが、新型スカイライン=インフィニティQ50の立ち位置をわかりにくくしている。
見ての通り、新型スカイラインのノーズには日産ではなくインフィニティのエンブレムが付いている。が、日本にインフィニティブランドは存在しないためインフィニティ・スカイラインではない。さりとてインフィニティのバッジを付けている以上、日産ブランドでもないというのが日産の立場だ。つまり、新型スカイラインは「日産ブランドでもインフィニティブランドでもなく、日産自動車が開発・生産するスカイラインというノーブランドのクルマ」なのである。スカイラインのプレス発表会の際、日産の社員は皆、スーツの社章を外して臨んだ。
こうした混乱を避けるためには、これまで通り、インフィニティのエンブレムではなく日産のエンブレムを付けるのがもっともシンプルな解だったはずだ。しかし、結果として「インフィニティ用に開発したモデルに日産のエンブレムを付けるのはまかりならん」という上層部の意見が通り、日本仕様にもインフィニティのエンブレムが付くことになった。日産は日本でもっともダイバーシティの進んだ自動車会社であり、上層部には多くの外国人がいる。50年以上の歴史を持つ名車「スカイライン」も、彼らにとっては数多く存在する商品のひとつに過ぎないのだろう。そう考えると寂しい気持ちになるが、クルマに罪はない。新型スカイラインの実力はいかに?
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
メルセデス・ベンツGLE&GLSに、Night Edition登場!──GQ新着カー
新しい日産アルティマ登場へ──GQ新着カー
77周年を記念し、新旧ロータスがサーキットでお祝い
レッドバロン、外為法違反で警告 ロシアにバイク輸出 経産相の承認受けず
新型「“6速MT”コンパクトカー」公開に反響殺到! “軽”並みのサイズに「小さいエンジン&MTはイイ」の声も! “観音開き”ドアもあるフィアット「500ハイブリッド」伊国で登場が話題に
スーパーフォーミュラ・ライツ鈴鹿合同テストの初日はTOM’Sから参加の卜部和久がトップタイム
ミスヒットしても飛距離をキープできる秘密は? “スイングの常識”を塗り替えるPXGの新メタルウッド「ライトニング」シリーズは何がスゴい?
午後の眠気の正体とは? 昼食後の睡魔を追い払うコツを専門家に訊く
ラジアル=表面パターンではなく、一番下の層を指すって知ってた!? バイクのタイヤの種類「ラジアルタイヤ」とは?
一目惚れ注意! 今見ても異端で目を惹く“特別なドゥカティ”がオークションで落札 銀と赤のボディが魅力的な2002年式「MH900e」の現在の価値とは
トヨタ斬新「ちいさなクラウン!?」 全長4.2mボディに「豪華内装」採用! 「大排気量V6」エンジン搭載&専用装備もり沢山! 高級感マシマシな爆速ハッチバック「ブレイドマスター」って?
三菱『トライトン』を手軽にUSスタイルに変身! IPFが専用「LEDグリルマーカー」発売
【実際どうなの?】日本カー・オブ・ザ・イヤー3位獲得の実力派…「クラウンエステート」オーナーのリアル評価は?
【ついに実車が一般公開】新型「GR GT/GR GT3」が「東京オートサロン2026」に登場! モリゾウ登壇&V8ターボの“フラッグシップ”がデモランへ
【ダイハツが本気で遊んできた】「東京オートサロン2026」に“5台の特濃カスタム”登場。デコトラ風の軽トラから“超ドデカグリル”「タント」まで
【朗報】BMW次世代「3シリーズ」はガソリンも継続! BEV版「i3」とは“プラットフォームから別物”…2台の新デザインを完全比較
「センチュリー(セダン)」改良で「エレクトロマルチビジョン」廃止に惜しむ声。ユーザーが考える“ナビ画面が小さい理由”とは
【ニスモがロードカー倍増へ】レース“実戦プロト”の市販化プロセス導入と海外展開強化で新車種ラッシュ到来か。日産が次のニスモ戦略を発表
【“ミニバン大国”日本と世界のギャップ】日産新型「エルグランド」、海外ではどう見られたの? 現地メディアの“温度差”が興味深い
【誤解だらけの“軽アメリカ解禁”】トランプ発言の真意は“輸入OK”ではなく“現地生産が条件”…その裏にあるディールとは
「シビックのくせに高い」は本当か? “新車価格400万円時代”と日本人の給料を冷静に見比べて見えてきた残酷な現実
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!