真逆の仕組み! 開発中のダンパー付きTRDスープラに試乗した
掲載 更新 carview! 文:小林 秀雄/写真:市 健治
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先に述べたように微細な振動が減少したように感じられたのは、どうやらロッドの突っ張り感がなく、ショックの収まりも早いということで説明がつきそうだ。だが試乗中には、路面にできた深めの段差を通過した際、ドンッと身体に感じる衝撃の大きさはノーマルと大差ないか、むしろ大きく感じることもあった。聞けばバネレートは純正よりもフロントが5%、リアが10%高められているとのことなので、バネの硬さがそう感じさせたのかもしれない。
まだまだチューニングの持って行き方次第でフィーリングを変えられる余地はあるそうで、TRDとしても「TRAS」という素材のよさをどう引き出すのがベストなのか思案中のようだ。また、現時点で「TRAS」は新型スープラの可変ダンパーシステムには対応していないので、ノーマルサスのようにスイッチひとつで好みの減衰力にチェンジ! という訳にはいかなさそうである。
量産性や価格など、まだまだクリアしなければならない課題を多く抱えるという「TRAS」だが、ショックアブソーバーという機構に新しい可能性を示す、おもしろい存在であることは確か。ぜひ、TRDとヤマハ、双方のがんばりで市販化を実現させてもらいたい。
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