トヨタ「ライズ」試乗。トヨタとダイハツのいいとこ取りで、説得力のあるモデルに仕上がった
掲載 更新 carview! 文:伊藤 梓/写真:編集部 158
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そんなことをぐるぐる考えてしまい、腰が引けたままライズに乗り込んだのだが、ライズは走り出しから私をまっすぐ前に向けさせてくれた。とにかく、1.0L 3気筒ターボエンジンがめっちゃくちゃいい。信号で止まって走り出す度、いちいち「はやっ!」と言ってしまうほど、低速から中速まで、どこからどう踏んでも驚くくらいパワーが出る。担当編集さんがつい「3気筒エンジンの中で一番いいかも……」と言ってしまうのも頷けた。
それと、乗り心地も想像以上に良い。というのも、「ダイハツ車は絶対ロールさせないというポリシーでもあるのだろうか?」というくらい、ぎっちりと足を固めていて、乗り心地も硬いクルマが多いのだ。ライズではそれが適度にゆるんでいる。おそらく、トヨタの意向も汲まれているのだろう。
ダイハツに対して「こんなクルマを作っている会社」と明確なイメージを持っている人は多くはないかもしれないが、クルマの真ん中にある柱をとっぱらって乗り降りのしやすさを追求した「タント」や、とにかく縦に長い「ウェイク」などを見て、私にとっては“自由な想像を本当に創造してしまう会社”というイメージが強い。
トヨタほどの大きい会社なら「こうしろ」と一言命令もっと意図するものを作れる気もするのだが、ダイハツとの協業ではそうせずに、ダイハツの発想を尊重しつつユーザーにもっと喜んでもらい、きちんとクルマが利益を出すにはどうすればいいか支えているように思えた。プラットフォームである「TNGA」と「DNGA」の技術共有だけではなく、お互いの思いを汲み合ったことで、ロッキーとライズという個性がありつつ説得力もあるモデルに仕上がったのではないだろうか。
もしかしたらメーカー同士の間では侃々諤々(かんかんがくがく)さまざまあるのかもしれないが、今ユーザーの目の前に良いクルマを届けられているということは、何がどうあれ誰にとっても一番本望なことだろう。この関係性のバランスが崩れないままでいて欲しいし、これから他メーカーも含めて協業が増えるとしても、それぞれのメーカーのブランドの色を消すのではなく、ロッキーとライズのように、それをより鮮やかにするクルマづくりが続けばいいなと感じた。
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伊藤 梓(いとう あずさ):ライター
クルマ好きが高じて、グラフィックデザイナーという異業種から自動車雑誌の編集者へと転身。2018年からクルマの魅力をより広く伝えるために独立。自動車関連のライターのほか、イラストレーターとしても活動している。
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