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カングーのライバルはフレンチミニバン? それとも国産コンパクトミニバン??

輸入ミニバン3台と国産コンパクトミニバン2台を比較

パリの遊べて働けるクルマたちといえば「カングー」「リフター」「ベルランゴ」。今回はそれぞれの魅力を国産ミニバンとの比較も通じて検証してみよう。

高いユーティリティを誇りながら、生活感を感じさせない外観でライフスタイル派に大人気となっている「ルノー カングー」。特に今年は、3代目モデルが待望の日本上陸を果たした直後ということもあり、購入を検討中のユーザーもいるはず。

そこで今回は同じフレンチMPVのライバルである「プジョー リフター」と「シトロエン ベルランゴ」に加え、国産車からも「トヨタ シエンタ」、「ホンダ フリード」に登場してもらい、日仏のMPV(多目的車)同士で比較をしてみたい。

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仏勢で唯一400万円以下で買えるカングーのガソリン車

まず、カングー購入者ならチェックするであろうリフター、ベルランゴとの比較から。カングーの差別化ポイントは観音開きのバックドアとガソリンエンジンの設定。前者は狭い場所での開閉では抜群に便利だし、後者はディーゼルに比べ静かなうえ、価格も抑えられる。

<写真:ルノー カングー>

というのも、今回取り上げるフランス車3台のうち300万円台で買えるのはカングーのガソリン車(売れ筋グレードで395万円)だけ! また、わざわざ日本市場のために用意したというカングーの樹脂製ブラックバンパーも、このカテゴリーでは逆にオシャレに見えてポイントが高いと言えるかもしれない。

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リフターとベルランゴでは7人乗り仕様も選択可

一方、同じステランティスグループに属するプジョーとシトロエンの兄弟車の売りは、3列シート7人乗りのロングボディが設定されていること。お値段はやや高くなってしまうが(リフター・ロング:455万円、ベルランゴ・ロング:443万3000円)、いざというとき大勢乗れるのはファミリー層には頼もしい。

<写真:プジョー リフター>

<写真:シトロエン ベルランゴ>

また、カングーのように観音開きでない代わりに、リフターおよびベルランゴのリアゲートはガラスハッチだけを開閉することも可能。さらに、1.5Lディーゼルエンジンが130ps/300Nmと、ほぼ同じ排気量のエンジンを積むカングー(116ps/270Nm)よりパワフルで、一段多い8速ATが組み合わされる(カングーは7速AT)のもリフターおよびベルランゴの美点となる。

>>リフターってどんなクルマ? 価格やスペック情報はこちら
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なお、ステランティスからはこれらの兄弟車である「フィアット ドブロ」も近々日本上陸を果たす見込みだ。

>>カングーのライバル? フィアットから間もなく登場する「ドブロ」ってどんな車?

リセール価値なら安定感のあるカングー

では、3車でどれがイチオシなのだろう。この点、上に挙げた個々の推しポイントが響けばそれで決めてしまってOK。ただ、それがなければリセールまで含め、やはり現行型が登場したばかりのカングーを買うのが正解だろう。足下では納車の滞りから中古車にプレミアム価格が付いているが、やはり代替わりすると売却価格はグッと下がってしまう。それゆえ、フルモデルチェンジが一番遠いカングーを買っておくのがベターと言える。

>>カングー(先代)の中古車情報はこちら
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<写真:ルノー カングー>

国産車勢は200万円台前半の価格設定が魅力

こうしたフランス車3種類に対し国産車のメリットは、まず絶対的な安さ。ガソリン車の売れ線グレードで「シエンタG(5人乗り)」が230万円、「フリードG(6人乗り)」が233万900円という価格設定はカングーなどに比べおよそ200万円も安く、それだけでフランス勢に対し大きなアドバンテージとなる。修理などの維持を考えると圧倒的なディーラー網の充実も、特に地方部では国産車を選ぶ強い理由になるだろう。

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趣味性や空間のゆとりでフランス車勢には独自の魅力あり

ただ、買いやすく維持しやすいということは、ありふれていることとほぼ同義。よって、人とは違う選択をアピールするには国産車ではなかなか厳しいものだ。

もちろん、ボディの大きさゆえの積載性や、フロントシート頭上の大型収納スペースなど実質的な装備の面でもフランス車勢が優れている点は多い。これらを踏まえると、フレンチMPVを支持するユーザーのなかには、シエンタやフリードはライバルにはなり得ないと考える人も多いかもしれない。

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写真:ルノー、ステランティス、トヨタ、ホンダ

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