私がXDに決めたワケ。実際に購入した自動車ライターがCX-60のベストバイを解説
掲載 carview! 文:工藤 貴宏/写真:小林 俊樹、マツダ 128
掲載 carview! 文:工藤 貴宏/写真:小林 俊樹、マツダ 128
新開発のエンジン縦置き後輪駆動プラットフォームに大排気量の直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載し、マツダ初のプラグインハイブリッド(PHEV)もラインナップ。そして最上級グレードではマツダ史上初となる600万円オーバーの価格帯……マツダの最新モデル「CX-60」は何かと話題の多いクルマだ。
CX-60はパワートレインの豊富さも興味深いところ。一般的なガソリンエンジンのほか、モーターなしのディーゼル、マイルドハイブリッド(モーター付)のディーゼル、そしてプラグインハイブリッド(エンジンは2.5Lの4気筒ガソリン自然吸気)と合計4タイプが用意されている。
これだけパワートレインの種類があるのは、昨今のクルマではかなり珍しいパターンだが、見方を変えればマツダがCX-60にかける意気込みを感じさせるとも言っていい。
パワートレインの選択の自由度は高いが、逆に言えばどれを選ぶべきか悩ましい。そこで今回は、CX-60のパワートレイン選びについて考えてみよう。
>>CX-60ってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.3! CX-60オーナーによる本音のレビューはこちら
>>相場下落中! CX-60の中古車相場はこちら
>>CX-60 PHEVってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.6! CX-60 PHEVオーナーによる本音のレビューはこちら
>>相場下落中! CX-60 PHEVの中古車相場はこちら

まずパワートレインのスペックやWLTCモード燃費、価格をチェックしてみる。
<ガソリンエンジン(25S)>
・エンジン・・・2.5Lガソリン4気筒自然吸気
・最高出力/最大トルク・・・188ps/250Nm
・燃費・・・13.0~14.2km/L
・価格・・・299万2000円~407万円
<ディーゼルエンジン(XD)>
・エンジン・・・3.3Lディーゼル6気筒ターボ
・最高出力/最大トルク・・・231ps/500Nm
・燃費・・・18.3~19.8km/L
・価格・・・323万9500円~465万8500円
<マイルドハイブリッド(XD-HYBRID)>
・エンジン・・・3.3Lディーゼル6気筒ターボ
・最高出力/最大トルク・・・254ps(+16.3ps)/550Nm(+153Nm)
・燃費・・・21.0~21.1km/L
・価格・・・505万4500円~547万2500円
※括弧内はモーターの数値
<プラグインハイブリッド(PHEV)>
・排気量2.5Lガソリン4気筒自然吸気
・最高出力/最大トルク・・・188ps(+175ps)/250Nm(+270Nm)
・燃費・・・14.6km/L
・価格・・・539万円~626万4500円
※括弧内はモーターの数値
>>CX-60のグレードごとの価格・スペックはこちら
>>CX-60 PHEVのグレードごとの価格・スペックはこちら

結論からいうと、筆者はモーターのつかないディーゼルの「XD」がイチオシと考えている。理由は以下の3つだ。
・6気筒ディーゼルのトルクフルな走りが味わえる
・燃費に優れ、ランニングコストが安い
・ベーシックなグレードもあり比較的リーズナブル。コストパフォーマンスが高い
せっかくCX-60を買うのであれば、クルマ好きなら稀有な6気筒ディーゼルの魅力をどっぷりと味わいたいところ。そのトルクフルな走りにきっと満足するはずだ。
そのうえ、燃費にも優れている。20km/Lをわずかに下回るだけの数字は、ディーゼル車としても驚異的で燃料代は財布にやさしい。
排気量からすると信じられない燃費性能にはしっかり理由があり、大排気量の狙いはパワーやトルクではなく燃費(と排ガス性能)のため。理想的な燃焼を実現しつつ最適なトルクを発生させることで、ハイレベルな燃費を実現したというわけだ。
加えて、ハイブリッドモデルと比べ値段も控えめ。ハイブリッド車は内外装の仕立てが大幅に引き上げられるのに加え全車4WDなのに対して、ピュアディーゼルは2WDが選べるということもあるが、4WD同士で比べてもモーターのあり・なしで少なくとも50万円ほどの価格差がある。
いっぽうでピュアディーゼルに目を向けると、大きめのボディに6気筒ディーゼルエンジンを積みつつも、323万9500円から選べるのは割安としか言いようがない。CX-60のパワートレインは、このディーゼルを中心に考えるといいだろう。
輸入車と比べ400万円以上は安いこの値段で、6気筒ディーゼルを味わえるなんて幸せすぎる。何を隠そう筆者もCX-60を購入したが、選んだのはモーターのつかない素のディーゼルエンジンだ。
>>CX-60ってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.3! CX-60オーナーによる本音のレビューはこちら
>>相場下落中! CX-60の中古車相場はこちら

では、ディーゼルエンジンにモーターを組み合わせる「マイルドハイブリッド」の「XD-HYBRID」はどうだろう。
「XD-HYBRID」のポイントは以下の3点。
・パワーにゆとりが増す
・燃費がいい
・上級装備のグレードが選べる
逆にネガティブな要素となるのは、
・価格が高い
・後輪駆動やベーシックグレードが選べない
といったところだ。
悩むポイントは「ピュアディーゼル(XD)に対する価格上昇が受け入れられるか」に尽きる。それが気にならないのであれば、マイルドハイブリッドは内外装の装備水準がアップグレードされることも含めて魅力的な仕様だ。
ちなみに、加速感はピュアディーゼルに対して中回転領域のトルクが太く、わずかながら加速に勢いがある。
>>CX-60ってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.3! CX-60オーナーによる本音のレビューはこちら
>>相場下落中! CX-60の中古車相場はこちら

プラグインハイブリッドの「PHEV」はどうか? ポイントは以下の2点となる。
・ガソリンを使わず電気だけで走ることができる
・車体の動きがよく峠道での運転が爽快
正直に言うと、カタログ記載値からもわかるように燃費はあまりよくない。なぜなら、バッテリーを外部充電して使うことを前提に効率よく走るように設計されているので、充電をしないと、単に重り(不必要に大きなバッテリー)を積んだハイブリッドカーとなり、効率的に無駄となってしまうから。あくまでも自宅での充電を前提に購入するのが賢い使い方だ。
ドライバビリティは、EVのようなキレを期待すると空振りするかも。マツダのPHEVは、モーター走行感を前面に出す「アウトランダーPHEV」や「ハリアーPHEV」などとは違って意外とEVらしくない。
>>アウトランダーPHEVってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.7! アウトランダーPHEVオーナーによる本音のレビューはこちら
>>いくらで買える? アウトランダーPHEVの中古車相場はこちら
>>ハリアーハイブリッドってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.4! ハリアーハイブリッドオーナーによる本音のレビューはこちら
>>高値安定! ハリアーハイブリッドの中古車相場はこちら
>>脅威の残価率! ハリアーハイブリッドのリセール価格はこちら
マツダは、あくまでガソリン車の延長線上にあるような制御を、あえてしているからだ。EVらしい鋭さを求めることなく、モーターにはない“伸び”があって高負荷高回転時に気持ちいいタイプなのだ。
峠道の気持ちよさは素晴らしく、ディーゼル車よりも重量バランスがいいからグイグイ曲がっていくのが好印象。運転を楽しみたい人のためのプラグインハイブリッドと断言できる。
ちなみに加速も自慢で、停止から100km/hまでの加速は国産SUVのプラグインハイブリッドのなかでトップの実力。モーター感の強いタイプと違い、“出だし”よりも“伸び感”がスゴイ。それはそれで味わう価値があると思う。フィーリングとしては、大排気量エンジンのような味付けだ。
>>CX-60 PHEVってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.6! CX-60 PHEVオーナーによる本音のレビューはこちら
>>相場下落中! CX-60 PHEVの中古車相場はこちら

では、最後となるピュアガソリン車「25S」を選ぶポイントはどこか? それは価格がリーズナブルなこと。バイヤーズガイド的にはそれに尽きる。
ベーシックグレードとはいえ、このクラスで300万円切りはスゴイ。ひとクラス下となるホンダ「ZR-V」のガソリン車(ベーシックグレード)にカーナビを付けた状態より10万円以上も安いのだ。ラインナップで最も安い仕様とはいえ、アンダー300万円でプレミアムクラスのSUVが買えるなんてちょっと信じられない領域。
>>ZR-Vってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.6! ZR-Vオーナーによる本音のレビューはこちら
>>ZR-Vのグレードごとの価格はこちら
しかも、ベーシックグレードとはいっても決して「廉価グレードではない」装備なのが立派なところ。360度モニターやヘッドアップディスプレイも標準装備だ。
でも実は、この「25S」には裏の顔がある。それは、最高のハンドリングマシンだということ。車両重量が軽いうえに、エンジンは完全にフロントミッドシップとして後方に搭載。CX-60自体が峠道で乗って楽しいSUVを目指して開発されたが、4気筒はその真骨頂でスイスイと軽快に走れる。
コーナリングの気持ちよさに加えて、パワーが過剰ではないからアクセルを踏み切る歓びがあるのも見逃せないポイント。パワフルではないが軽快さとハンドリングがもっとも優れ、まさに「ロードスター」と同じ感覚を楽しめるSUVなのだ。それが4気筒モデルの隠れた魅力である。
>>ロードスターってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.6! ロードスターオーナーによる本音のレビューはこちら
>>台数も豊富! ロードスターの中古車相場はこちら
>>意外と高い残価率。ロードスターのリセール価格はこちら
運転を楽しむ人であれば、そういう視点からあえて4気筒を選ぶのも大いにありといえるだろう。
>>CX-60ってどんな車? 価格・スペックはこちら
>>★4.3! CX-60オーナーによる本音のレビューはこちら
>>相場下落中! CX-60の中古車相場はこちら
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
ティアフォー、モルフォのAI車載カメラキャリブレーション技術導入…工数削減と精度向上を実現
FIA、F1新システムの名称を見直しへ。ファンが理解しやすいシンプルな用語を採用、『Xモード』『MOM』は廃止に
新車250万円! ダイハツ新型SUV「トラズ」初公開! 小型SUV「ロッキー」より大きな“全長4.3m”! 日本の道路事情に“ちょうどいい”サイズの新「本格“5人乗りSUV”」マレーシアで爆誕!
ランドローバー・ディフェンダーの商用モデル「ディフェンダー ハードトップ」が日本上陸
新型トヨタ『RAV4』にモデリスタ、「アーバン」と「ラギッド」の2スタイルでカスタマイズ
新車1000万円超え! いすゞ「最新“7人乗り”トラック」に反響多数! 「普通免許なのがいい」「強そう」 全長4.9mボディに本格悪路性能ד車中泊”仕様の「トラヴィオ“エクスペディションストライカー”」が話題に
待ちに待った新型RAV4発売!! 「アリーン」初搭載で450万円から!! PHEVとGR SPORTは後から出る!
ランクルやジムニーノマドの見た目も乗り味もさらに"アゲ"てくれる!! TEINの車高調『4×4グラベル2』が革命的だった!
東京・浜松町「はまバス」試験運行が好評、満足度82.9%…2027年3月の本格運用めざす
“トヨタ初採用”多数の新型『RAV4』発売。まずはZとアドベンチャーがデビュー、450万円から
「100年乗れる爆撃機」に一歩近づく!? ご長寿機に新型レーダー搭載完了! “前人未到の運用期間”に向け改修
トヨタのミッドサイズSUV新型「RAV4」発売開始! 多様化×電動化×知能化でさまざまなライフスタイルに応える「新世代SUV」の魅力とは
【実際どうなの?】日本カー・オブ・ザ・イヤーで2位獲得! 新型「プレリュード」購入者のリアルな声
【アレがない衝撃】アウディ新サブブランドの「E7X」量産モデルが初公開! アウディ伝統“4つのリングが完全消滅”の新顔で2026年発売へ
【正式発売】トヨタ新型「RAV4」がついに登場! 価格は450〜490万円で“最大約64万円上昇”。月販3000台目標も早期完売の可能性濃厚か
「エクストレイル」改良後の売れ行きは? 中身は魅力的でも、ラインアップの弱さとライバルの新車ラッシュで苦境に陥る予感…
【軽自動車を全米で作る?】また“トランプ砲”に振り回されるかもしれない日本勢に提案したい「マンハッタン・ママチャリ計画」
【ついにニスモに6MTが来た】東京オートサロンで「フェアレディZ」マイチェン版を初公開!ドデカフェンダー装備のニスモ“新コンセプトモデル”も初披露
「ステップワゴン」が“特別仕様車効果”で販売好調。12月19日発売の「30周年記念車」で「セレナ」との差をさらに広げる!?
【第3世代e-POWER搭載】次期「ローグ(日本名エクストレイル)」の燃費が判明! RAV4やCR-Vなどライバルに迫る実力で日産経営再建の切り札に?
“スポーツカー大量死”の時代が来ている。名車「コペン」現行モデルが“終了”する本当の理由とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!