【ジャパンモビリティショーはトヨタの独壇場】5ブランド体制の圧倒的展示と戦略的沈黙。“三代目将軍”豊田章男が築いたトヨタ帝国の現在地
掲載 carview! 文:山本 晋也 65
掲載 carview! 文:山本 晋也 65
話題性の高いコンセプトカーがそろえば人気を集めるのは当然ですが、それにしても南ホールの混雑ぶりは群を抜いていました。
一般公開初日には、センチュリーブースの入場待ちが最長2時間。その後、トヨタらしく「カイゼン(改善)」を実施し、30分待ちまで短縮したというのも実にトヨタらしいエピソードです。
こうした現場対応力の高さそのものが“ブランド力”を強化しているのは間違いありません。
さらに注目すべきは、これだけの注目を集めたにもかかわらず、展示された多くのコンセプトカーがあえてパワートレインを明示していなかった点です。エンジンなのか、ハイブリッドなのか、BEV(電気自動車)なのか、明確な説明があったのは、ダイハツの2台くらい。
カローラコンセプトに関しても、“マルチパスウェイ(多様な動力源を選べる戦略)”対応のアーキテクチャーであるとだけ説明され、具体的な動力は明かされませんでした。
これは偶然ではなく、トヨタの戦略的沈黙といえます。
明確にしないことで、「このクルマはどんなエネルギーで走るのか?」という想像を喚起させ、結果として注目を高める。“マルチパスウェイ”という戦略の柔軟性と親和性が、トヨタブースの盛況を後押ししていたようにも思えます。
実際、筆者が平日昼に会場を見渡したところ、他社ブースではBEVよりもエンジン車のほうが人垣を作っていたのが印象的でした。クルマ好きが集まる場では、まだまだエンジン車の人気が強いのです。
そのユーザー心理を理解した上で展示を構成していた。そこにもトヨタの抜け目なさが光ります。
トヨタグループ館は、プロダクトアウト(メーカー主導)型の展示でありながら、実はユーザー心理に寄り添うマーケットインの姿勢を感じさせました。これこそ、トヨタが“一人勝ち”状態を続ける理由の一つではないでしょうか。
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