1年足らずでマイナーチェンジしたトヨタ GR86&スバル BRZに試乗。改良前後どちらがおすすめ?
掲載 更新 carview! 文:小林 秀雄/写真:市 健治 15
掲載 更新 carview! 文:小林 秀雄/写真:市 健治 15
まず、モータースポーツからのフィードバックを強調するGR86の進化点から見ていこう。
・MT車のスロットルレスポンス向上
・荒れた路面での操作性にこだわったアブソーバー減衰特性
・ドライバーとの対話を重視した電動パワーステアリング特性の改良
・AT車のマニュアルダウンシフト制御の許容回転数拡大
以上4点の改良項目は、サーキットだけでなく、ラリーやダートなど、さまざまなモータースポーツの現場でユーザーにインタビューを行い、ここをこうして欲しいという生の声を拾った結果、反映されたものだそうだ。
例えば1番目のスロットルレスポンスは、「ヒール&トゥをした時に思ったほど吹けないから回転合わせがしにくい」という意見に対する改善でもあり、2番目の減衰特性は「未舗装路を走った時の弾かれるような挙動を抑え、接地性を上げて欲しい」という要望への答えでもあるという。
それらはモータースポーツの各シーンで速く走りたい、という明確な目的にピンポイントで応える改良と言っていいだろう。
お恥ずかしながら筆者は凡人ドライバーであるため、新旧モデルを富士ショートコースで乗り比べてみても、以上の2点に関しては正直「明らかに変わった!」と明言できるほど感じ取ることはできなかった。
ただ、リストの3番目に挙げられている電動パワステの改良は好印象で、操舵初期から剛性感があって安心感が高く、高速コーナーでもうひとつ大きく舵を切り込んでいった時のスッキリ感が感じられた。
これは特に女性ユーザーから「街乗りシーンでハンドルが重い」という意見があったことへの回答でもあり、切り返しや駐車時の操作が楽になっている側面もある。
(次のページに続く)
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