1年足らずでマイナーチェンジしたトヨタ GR86&スバル BRZに試乗。改良前後どちらがおすすめ?
掲載 更新 carview! 文:小林 秀雄/写真:市 健治 15
掲載 更新 carview! 文:小林 秀雄/写真:市 健治 15
今回は試乗車がすべてMT車だったため、4番目のAT車の改良点は体感できなかったが、これも「サーキットを走っている時にマニュアル操作でダウンシフトしても受け付けてもらえない」というドライバーの悩みに応える制御変更と言える。
新型は減速時に従来型よりもレッドゾーンに近い回転数(従来型より最大で1460rpm上昇)まで引き上げることが可能となり、よりコーナー手前で素早くシフトダウンできるようになっている。
総合的に考えると、新型の改良ポイントは、まさに筆者のようなヘタレドライバーやモータースポーツの初級者に少し寄せて、許容範囲を拡大したイメージ。言い方は悪いが、下手っぴの言い訳をたくさん聞いて、じゃあこんな感じだったらどうでしょうとトヨタ開発陣が真剣に出してきた答えだと思う。
ひとつ付け加えておきたいのが、比較対象として用意されていた従来型も運転して十二分に楽しかったということ。
筆者は「どっちもいいじゃん!」と脳天気に満足してしまったが、いやいや自分も新旧の微妙な違いがわかる男になりたい!と、ドライバーを奮起させ、育てることがGR86というクルマの最大の魅力。この短期間で一部改良を入れてきた姿勢に、86を文化として根付かせたいというトヨタの本気が垣間見られた。
それから、GR86は今回の一部改良と同時に200台限定の特別仕様車「RZ“リッジ グリーン リミテッド”」も発表。専用ブロンズホイールやインテリアが採用され、ザックス(ZF)製ダンパーとブレンボ製ベンチレーテッドディスクブレーキも装備されている。
外板色のリッジグリーンは新たに標準色として設定されるもので、この特別仕様車に限らず選択することが可能。かなり深い緑で、かつての「TE27 カローラレビン」を思わせるような渋い色味が印象的だ。
(次のページに続く)
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