ドイツの新戦略、48VマイルドHVで走るメルセデスS450の高い完成度
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:望月 浩彦 1
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:望月 浩彦 1
さてそんな、新生「S450」のマイルドハイブリッドを走らせた印象はというと、これがまさに往年のSクラスを現代解釈した、素晴らしい出来映えだった。
ISGはモーターのみでの走行ができないため、いわゆるEV/PHEV的なサイレントスタートは期待していなかった。しかしこれぞ直列6気筒効果というべきか、エンジン振動そのものが極めて少なく、さらにSクラスとしての遮音性が行き届いた室内では、意地悪く注意を払ってもそれが気になるレベルにはまったくない。なにせアイドリング回転数は520rpm! と極めて低く、街中ではエンジンストップまで働いてしまうのだから。
アクセルを少し踏み込んだときのゼロ発進加速は、さらに紳士的である。序盤はモーターアシストと電動スーパーチャージャーが連携してその巨体を押し進めているのだと頭では理解しても、その切り替わりは実にシームレス。じっくり走り込めば、プリウスのようにハイブリッドシステムの動作を分析できるのかもしれないが、慌ただしい試乗ではそれもかなわず、極めて低いエンジン回転数だけが、S450の静粛性として印象に残った。街中では全てが1000rpm台で片付いてしまう。低中速での恐ろしいばかりの柔軟性は48Vシステムの賜物なのだろう。
そしてここに、磨き抜かれたエアマチックサスペンションやディストロニック・プラスのアシストが加わると、庶民派の筆者はその完璧な給仕っぷりに身も心も癒やされてしまった。さらにこれが、「乗らされている感」とならないのがメルセデスの憎いところで、そのハンドリングの中核には、「ドライバーズカー」としてのリニアな操縦性がきちんと残されている。
コンフォートモードでは弱められた減衰力設定に対してやや操舵に対する反応が過敏な部分もあるが、ステアリングセンター部分に微妙な不感帯を作ることでこれを上手に相殺し、Sクラスのユーザー層が求めるであろう軽やかな操作感を実現しながらも、穏やかで正確なライントレース性を実現している。モードをスポーツ、スポーツ+と高めて行けばさらにしっくりと馴染んでくる。
面白いのは液晶メーターが「スポーティ」「クラシック」「プログレッシブ」と選べることで、特に黄色い文字盤の「スポーティ」は、往年のメルセデスを彷彿とさせる雰囲気が味わえた。普段まじめな人(クルマ)がこうした遊び心をちょっと出すと、その効果はとても大きい。
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