A3スポーツバック試乗。まさに横綱相撲
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:中野 英幸
今回はFFの「1.4TFSI」と、よりハイパワーで4WDの「1.8TFSIクワトロ」の2種類を試乗できたが、その乗り味はあくまで同じ方向性。1.8TFSIクワトロのほうがより引き締まって、ステアリングの利きもより強力だが、乗り手を威嚇するような激しさや過敏さはない。
電子制御でFFからフルロック近くまで可変するA3の横置きクワトロは、上級の縦置き式のように、後輪をグイグイ蹴って曲げるタイプではなく、フツーに走っていると4WD感も希薄。ただ、自然吸気2.5~3.0リッター級のトルクでもシレッと吸収する走りは、やはりクワトロがうまく機能しているのだろう。
日本ではゴルフ7が先行したこともあり、新型A3に乗っても、事前の予測を大きく覆すようなサプライズはとくになかった。だから、この原稿もなんとなく冷めた感じになってしまったのは申し訳ない気持ちである。ただ、ゴルフを含めたライバルと比較して、A3が魅力に欠ける商品化というと、まったくそうではない。
この高級コンパクトクラスは、総じて全身で俊敏なスポーティな走りと、後席を割りきったパーソナルなパッケージが主流である。そのなかではA3は、後席はゴルフと同等に広々としており、トランク容量もクラストップ級。走りもスポーティさと快適性がよくバランスしているし、内外装の仕立て品質はお世辞ぬきでクラストップ。今回のような短時間の試乗だとあまりテンションは上がらないのだが、毎日乗ることを考えると、メルセデスやBMW、ボルボは「スポーツに寄りすぎじゃね!?」と思ったのも事実だ。
1990年代後半から2000年代にかけて、3シリーズ・コンパクトや初代Aクラスなど、高級車ブランドはこぞって実験的なコンパクトカーを世に問うた。そのなかで結局のところ生き残ったのは、ゴルフの美点をうまく活かしたA3だった。誤解を恐れずにいえば、今のAクラスもV40、もしかしたら1シリーズも、A3の商品性を後追いしたクルマといってもいい。新型A3はまさに横綱相撲。こけおどしや表面的なインパクトは必要ないのだろう。
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