ようやくスタートラインに立った…マツダ「CX-80」に試乗した率直な印象。ネガは払拭できたのか?
掲載 carview! 文:編集部/写真:篠原 晃一、マツダ 78
掲載 carview! 文:編集部/写真:篠原 晃一、マツダ 78
続いてPHEVに乗る。Lパッケージと比べ200kgほど重量が重くなるため、軽快感というのはやや薄くなるが、やはりその走りの気持ちよさは国産SUVでは抜けている。
乗り心地に関しても、先に感じたバウンスは抑えられており、やはり固さは残るもののこちらも普通の人が乗れば「こんなもの」で済むレベルだろう。
ただ、素のディーゼルモデルでは気にならなかった8速ATが、低速でEVのみで走行から急にアクセルを踏み込んでエンジンが始動するとショックを伴う場面が時折見られた。MT車でクラッチを勢いよく繋いでしまった時のように。
ラージ商品群はスムーズさよりも、ダイレクト感と燃費性能を優先しトルコンレスATを採用したのだが、制御や精度をCX-60より相当煮詰めた(エンジニア談)とはいえ、やはりある程度ショックが残るのはトルコンレスの宿命なのかもしれない。
マツダは今回、CX-60で上がった批判に目を背けることなく真摯に真正面から改善してきた。そして試乗会では、CX-80で得た知見をCX-60を含め他のラージ商品群に生かしていくことも言明していた。
今回の試乗を通じ、ようやくマツダがラージ商品群でやりたかったこと、伝えたかったことが見えてきた気がした。
ACCの精度やNVHなど、フラッグシップとしてはまだ荒さもありさらなる熟成と改善を望む箇所もあるが、その走りは間違いなくクルマ好きを感動させるだろうし、大人が“きちんと”座れる3列シートという利便性を備え、SUV、セダン、ミニバン……といったカテゴリーの枠には収まりきらない、ライフスタイルを豊かにする新たなフラッグシップ像を作り上げてきた。
マツダは今後もCX-80を進化させていくと言っている。マツダの威信をかけたラージ商品群は、今日ようやくスタートラインに立ったのだ。このクルマの持っているポテンシャルは、まだまだこんなものではないはずだ。
(終わり)
◎あわせて読みたい:
>>【やっと…】マツダ命運握る3列シートSUV「CX-80」国内発表。秋発売で「CX-8」の後継になり得るか?
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
【特集】レッドブルの非情なドライバー育成……しかし彼ら以上にドライバー育成に注力してきた存在はゼロ
前の車との「車間距離」めちゃ大事! でも運転中「どうやって」測る!? 「高速」や「一般道」で適切な車間を取る方法とは
まるでリアルRPG!? 目指せ鈴鹿8耐優勝! レーシングライダー石塚健が新チーム立ち上げを発表
デジタル装備が進化、走行性能もアップ!フリークも納得した新型「ゴルフ8.5 GTI」の高い実力
【MotoGP】ホンダは思ったより大丈夫? アプリリアから加入のアルベシアーノ「革命は必要ない」
「これが普段使い!?」メルセデスAMG A35が“異次元”サウンドマシンに進化 Pro Shop インストール・レビュー by レジェーラ 後編
スーパーフォーミュラの改革は話題づくりだけじゃない。さらなる発展に不可欠な“制度整備”……ハンドボールリーグ元事務局長が荒地を耕す
スバル新型「S210」登場! 計算された“300馬力”の意図は? めちゃ速いのに室内が超快適なワケとは? 「“スゴい”スポーツセダン」についてSTI本部長に聞いてみた!
今や“シールドあり”が主流!? 「オフロードヘルメット」とは?
タナク、2.5秒差の3番手から虎視眈々「明日を楽しみにしている」/WRCスウェーデン デイ2コメント
ランチア「ストラトス」やアウディ「クワトロ」など貴重なラリーカーが富士を逆走!「トヨタ7」のエンジンにも火が入りました
Genbの『ハイエース』用ブレーキパッドが進化、同乗者や積載物にも優しい自然なフィーリング実現
【あなたはどっち?】クルマの購入は計画的に! 買うなら「ローン」か「一括」か問題を考える
クルマ好き男性にそっと教えてあげたい。同乗女性からの“格付け”をガタ落ちさせる「ヤバい仕草」4選
【すでに販売枠終了の噂】新型「GRカローラ」日本初公開。台数制限ナシでもまた買えないのか…?
【アルヴェルオーナー必見】「レグノ」の新作「タイプRV」は、後席の快適性爆上がり+運転も楽しめるタイヤだった
【高性能なだけではダメ?】新型GRカローラが先輩GRヤリスを超える“伝説の名車”に育つ鍵はナラティブ(物語)にあり
【今さら聞けない】車好きが得意げに語る「FF・FR」って何ソレ? 雪道で四駆が強い理由も解説
GRスープラ“最終仕様”日本初公開に「カッコいい」「生産終了が惜しい」の声…300台限定で今春投入
【本当はどうなの?】再々販「ランクル70」オーナー評価…燃費、盗難など「不便」は当り前。MT待望論も
【BEV戦略は撤回】ボルボの頂点「XC90」が末期でも大幅改良の背景。BEVより注目度も高そう
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!