BMW X4はスポーツカー並の走りと高級車並の快適性を両立してX3を引き離す
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:BMWジャパン
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:BMWジャパン
そんな豪快なモデルなので、さぞかし快適性は劣るのでは? と思うかもしれないが、そこがBMWの新規FR系プラットフォームの実力と、X4にあって、X3にはないメカニズムやパッケージの効果だろう。
見た目はゴツい20インチタイヤを履くが、ゴロゴロ感が少なく滑らかに静かに走る。これでどうやってサーキットドライブまでこなせるのか? というと、まずは電子制御サスペンションが関係する。
4輪独立で伸びと縮みの減衰力を調整できる効果は大きく、無駄な走行振動を的確に収束させているのだ。ふだんの乗り心地の良さは当然として、サーキットやワインディングでも姿勢変化がとても少なかったのが印象に残った。足回りは特に締め上げられていないのに、クルマがカーブで傾かないという感覚だ。結果として、内輪の浮き上がりが少なく全部のタイヤがグリップして曲がる感覚もあり、安心して優雅に心地良く走ることができる。
X3よりも30mmリアトレッドが広げられた踏ん張り効果も、足回りを固めずに姿勢変化を抑えることに効いているだろう。54mm長くなったホイールベースによるブレーキや加速での安定感の底上げも関係しているはずだ。
さらに決定的なのは、X3に対して素材や構造を変えてボディ剛性を高めたことで、カーブでの踏ん張り感やハンドルに伝わってくるグリップ感、そして姿勢変化が少なく安心して豪快に走れるスポーツ性と、快適性を併せ持つことに成功したことだ。これは無駄な走行振動がないことや、サーキットで追い込んだ時にもハンドル操作にダイレクトに反応することからも感じていた。ただし、今回用意されなかったノーマルの足回りに触れないと、最終的な判断はできないかもしれない。
何にせよ、今回X4に触れて思うのは、高級セダンに匹敵する快適性とスポーツカー顔負けの走行性能を持ったSUVが登場すると、今以上に高級セダンやワゴンの存在価値が危うくなりそうだということだ。ちなみに速さに違いはあるが「X4 30i」もOPの電子制御サスが装着されていたこともあって、同質の乗り味を備えていた。
心配なのは価格と、全長が先代より81mm長い4752mm、全幅が37mm広い1918mm(北米サイズ)という立派なサイズが、日本でどう感じるかだけ、と言っておこう。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
アウディの電動SUV『Q6 e-tron』に105mm長い「L」
においを出すSUVだと…? ホンダの新SUVは至れり尽くせり? 中国でEV攻勢へ
「市販します」トヨタのEV“bZ”シリーズ新型2車種 Z世代向け&ファミリー向け スタイルはっきり分ける
三菱「新型“精悍”コンパクトSUV」発表! 斬新マスクがカッコイイ! 新型「ASX」マイチェン版 欧州で発売へ
セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
フィアット「500」の謎の振動がやっと解消! 飛び散るオイル問題は果たして解決されたのか…!?【週刊チンクエチェントVol.35】
厳選値引き実例 X氏の値引き特報
33歳、フェラーリを買う──Vol.17 オープン最高! でも……
タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
これぞ徹底的に遊べる軽!──新型ホンダN-VAN FUN STYLE+ NATURE試乗記
グランツーリスモ7に新規車種3台を追加するアップデート配信。シュコダがシリーズ初登場
顔が…いや全身変わった!? ホンダの売れ筋コンパクトSUV「ヴェゼル」改良 ハイブリッドはEVに近づく?
ホンダが斬新デザインの電動SUV「e:NP2」を中国で発売。足元揺らぐBEV市場に不安も…
WR-Vには負けられん! 「ヴェゼル」が新顔「ハント」を加えて色々テコ入れ、格の違い目指す
【1年以内に発売予定!】トヨタ新BEV「bZ3C」&「bZ3X」を中国で世界初公開
マツダが後輪駆動スポーティセダン「EZ-6」を中国で発表! 新型「CX-5」を匂わすSUVコンセプトも
伝説の「パジェロ」に続き「パジェロミニ」も開発中か。三菱が“令和のRV軍団”復活へ
【こりゃ驚いた!】欧州三菱コンパクトSUV「ASX」がマイナーチェンジで顔一新!
【同じに見える人集合】新型ミニはどこが変わった? 新旧の違いを写真でチェック!
200万円台前半でも走りはシビック級。コスパの鬼「WR-V」の秘密はホイールベースにあった
新型GR86は1.6Lターボ? 謎多きスープラの本性は!? S耐開幕戦からGRの次世代モデルを占う