シトロエンDS3に試乗!感性を直撃する独創性
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:小林 俊樹
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「ANTI RETRO(懐古趣味ではない)」、「DON'T LOOK BACK(過去は振り返らない)」…シトロエンDS3がコミュニケーションに使っているこのメッセージの矛先は、誰の目にも明らかだろう。強烈に意識している相手はMINI。そして、敢えてそう打ち出すことは、世間にDS3はプレミアムコンパクトカーなんだと認知させるという効果も期待してのことに違いない。
そう、まさに従来の車名が“C”で始まるラインナップの上に位置する存在としてシトロエンが展開する“DS”シリーズは、今後いわゆるプレミアムクラスに属するモデルとして展開されていく予定である。DS3は、その記念すべき第一弾モデルなのだ。
プレミアムという言葉の定義は難しいが、単に内外装の仕立てが良いというだけの意味ではないだろう。他とはまったく異なる個性を有し、それを以てクラスレスな存在感を確立すること。少なくともMINIはそういうクルマだし、このDS3も狙いは同じはずである。
但し大きく違っているのが、その手法。MINIあるいはフィアット500などが、オリジナルモデルがもつ伝統、言わばレトロモチーフやブランド性を活用しているのに対して、DS3は見ての通り、逆にむしろ全身アバンギャルドとしか言い様がない。そう、DSというネーミングは決して懐古趣味なわけではなく、むしろ革新性、モダンであることの証として使われているのだ。
さて、ではこのDS3はMINIからフォルクスワーゲン・ポロまでに至るライバルに対してどんなアドバンテージを持っているのか。個性派、実力派揃う中で、選ぶ意味や価値はどれほどあるだろうか?
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