C-HR試乗。クラス随一のシャシーの仕上がり、乗り味の良さに驚いた
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:望月 浩彦
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:望月 浩彦
いやはや驚いた。なにに驚いたのかと言うと、「C-HR」の乗り味のよさに、である。とはいえ、乗り味とはかなり曖昧な言葉だ。固いとか柔らかいとか、速いとか遅いとか、キビキビしているとかゆったりしているとか、そういう具体的な表現ならともかく、乗り味と言われてもピンとこないかもしれない。けれど、実はわれわれモータージャーナリスト同士が日常的に交わす「あのクルマどうだった?」「すごくよかったよ!」という会話の「よかった」の大部分は乗り味を指す。
いくら速くても、快適でも、乗り味が悪ければ「よかった」とは言わない。乗り味がよくないクルマは、栄養バランスは優れているが美味しくない食事のようなものだからだ。世界的に高い評価を得ている日本車に残された数少ない課題がこの「乗り味」だと僕は考えている。
その点、C-HRは素晴らしい乗り味の持ち主だった。詳細はレポートのなかで追って明らかにしていくが、この飛躍をもたらしたのは、大きなところでは豊田章男社長の「もっといいクルマをつくろう」という呼びかけであり、技術的には新プラットフォームのTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)である。その成果はTNGA1号車の現行「プリウス」ですでに芽を出していたが、TNGA第2弾であるC-HRでは、さらに旨みを増してきた。
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