ホンダN-WGN試乗。すべてがひとクラス上だが気になるのは価格
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:篠原 晃一 2
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「正直、新型はデザインを含めて他との競争はしてないです。ハスラーやワゴンRを見て、それに負けないようにという発想はなく、いかにNらしさを突きつめるか、お客様の言葉に対してどう反応していこうかを考えました。そうじゃないと自然と他に寄っていっちゃうので」。
まず先代から大きく変えたのがエクステリア&インテリアのデザイン。かつてのムーヴのような線の多いデザインではなく、とにかく「シンプル」「タイムレス」をキーワードに、長く乗れる形を目指して作り込んだ。
具体的には、ライトはシンプルな丸目でグリルはスクエア。全体も無駄なラインを徹底的に省いた箱型デザインで、無印良品的でそっけなく見えるほどだ。お手本となったのはN-BOXのデザイン。兄貴分のシンプルな良さを逆分析して新路線を導きだしたのである。ちなみに今後出てくるNの兄弟車もこっち方向になるっていうから楽しみだ。
同時にバリエーション戦略も大変更。それは本来ワイルドというか、デカい極悪顔になりがちなカスタムモデルを、これまたシンプルデザインにしたのである。グリルは確かに標準より分厚くクロームメッキも効いてる。だが、中身は横長ドットで極悪感はまるでなし。ミニバンを始め、マイルドヤンキー化する一方の箱型デザインに反旗を翻したのである。
インテリアは評判のいい現行N-BOXの延長線上。メーター回りはフタ付き物入れが運転席前にガツンと収まるN-BOXに対し、アナログメーターが大きく配され、ドライバーズカーであることを物語るが、基本シンプルで飽きの来ない上質デザイン。
同時にマテリアルにも凝っており、安っぽくなりがちなシフト回りは登録車顔負けだし、中でもカスタムの本革風シート表皮「プライムスムース」はタッチがいい上、エッジ部はダブルステッチ入り。上級グレードは本革ステアリングも標準で備える。
実用性もなかなかで、リアラゲッジの「二段ラックモード」を始め、3通り使えるように進化。そもそも床の低いNのプラットフォームの美点を生かしたアイデアで、ジミだがなかなか魅力的。
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